▲スズキブースの一画に設けられた輪堂千速さんとのコラボレーションコーナー

 

2026年のモーターサイクルショーでひときわ話題を集めた人といえば、VTuberの輪堂千速(りんどう ちはや)さんでしょう。メーカーのスズキとコラボレーションし、オリジナルデザインのバイクを制作、展示したり、ブースに大勢のファンを集めてトークイベントを行ったりと活躍されていました。

本記事では、輪堂千速さんについて、スズキとのコラボレーションについて、東京モーターサイクルショーで行われたスペシャルトークショーについて紹介します。

バイクやクルマが大好き! VTuberの輪堂千速さんとは?

▲hololive(ホロライブ)公式サイト、所属タレント一覧より輪堂千速さんの紹介ページを引用。ちなみに千速さんのイラストは、イラストレーター「トリダモノ」さんによるもの

 

コラボレーションについて紹介する前に、輪堂千速さん(以降、千速さん)に関する予備知識について説明します。

まず、千速さんの職業であるVTuber(ブイチューバー)について。VTuberとは「バーチャルYouTuber」の略称で、Live2Dや3Dモデルのアバターを用いてYouTube上で動画配信を行う配信者のことです。

VTuberは、自身のYouTubeチャンネル等でゲームの実況や歌、映画やアニメの同時視聴、リスナーとの雑談といった活動を行っており、ホロライブやにじさんじといった大手事務所には大勢のVTuberがバーチャルタレントとして所属しています。

中の人は顔を出さずにキャラクターを通して活動していますが、若年層を中心に幅広い層に支持されており、テレビやラジオ、コマーシャルにも出演するようなトップタレントの活動内容はいわゆる芸能人となんら変わりません。

千速さんもホロライブに所属してソロとしての活動のほか、FLOW GLOW(フロウ グロウ)という音楽アーティストグループ(ユニット)にも参加しています。

 

▲hololive(ホロライブ)公式サイトより引用。音楽アーティストVTuberグループ、FLOW GLOW(フロウ グロウ)のメンバーは、響咲 リオナさん、虎金妃 笑虎さん、水宮 枢さん、輪堂 千速さん、綺々羅々 ヴィヴィさんの5名

 

千速さんは普通自動二輪免許を持っていて、以前はフルカウルスポーツのバイクを所有しツーリングを楽しんでいたそうです。今回のコラボでまたバイク熱が再燃し、バイクを買ってツーリングに行きたいと語っていました(後述のトークショーより)。

また、トークショーでのコメントにより、千速さんは依然スズキのディーラーで働いていたこともわかりました。「まさか実際にスズキのバイクをデザインするとは夢にも思わなかった」と、今回のコラボにすごく縁を感じているそうです。

このように、千速さんは根っからのバイク・クルマ好きなVtuberであることがわかります。

スズキと千速さんとのコラボレーションについて

▲スズキ公式サイト「SUZUKI Motorcycle Show 2026」より引用

 

スズキは千速さんとコラボすることで、千速さんと共同でデザインしたGSX250R[Chihaya Remix]を制作。モーターサイクルショーに先立って開催された「hololive SUPER EXPO 2026」のスズキブースでも展示されました。

コラボレーションのきっかけは、前述したとおりクルマやバイク、モータースポーツが大好きな千速さんが、普段から関連動画の配信を通してモビリティの魅力を発信していたことです。

 

▲ブースに展示されていたGSX250R[Chihaya Remix]。またがって写真を撮ることもでき大人気でした!

 

「普段バイクに触れる機会のない若い世代にバイクの魅力やライディングの楽しさを知ってほしい」というスズキの思いと合致して、今回のコラボレーションに至ったそうです。

GSX250R[Chihaya Remix]は、大阪、東京、名古屋の各モーターサイクルショーで展示されました。ブースには千速さんのキャラクターパネルが置かれたほか、千速さん直筆のデザインスケッチも展示され、バイクにまたがって記念写真を撮るなど多くの来場者で賑わいました。

 

▲千速さんによるデザインへのアイデアスケッチ。ロゴや文字入れ、素材のイメージまでかなり細かく書き込まれています

東京会場ではスペシャルトークショーも開催!

▲30分前でこの状況でした。モニター位置が低かったため、開演前にはファン自ら床に座りました。ちはニックの皆さん、優しかったです

 

東京モーターサイクルショーでは、最終日の3月29日(日・13:00~13:30)にスズキブースにおいて、千速さんと通信をつないでのスペシャルトークショーが行われました。筆者は開演30分前に現着しましたが、その時点でステージ前には多くのファンが集まっていました。

開演直前にはブース全体がファンであふれかえっていましたが、モニターに近い最前部のファンから自ら座り出し、後ろのファンにも千速さんが見えるようにという気づかいも見られました。千速さんのファンは「ちはニック」と呼ばれていますが、ちはニックの皆さんの民度の高さ、思いやりには驚かされました。

 

▲開演し、ファンに挨拶をする千速さん。千速さんにはカメラを通して会場の様子が伝わっていました

 

定刻となってモニターに千速さんが映ると、会場からは大きな拍手が起こりトークショーが始まりました。なおトーク内容には4つのテーマが設けられていました。

トーク内容のテーマと概要

▲スペシャルトークショーには千速さんの自己紹介を含め、4つのテーマが設けられました

 

①千速さんについて
まずは、千速さん自身による自己紹介から。2024年にホロライブからデビューし、歌とラップをメインに活動するユニット、FLOW GLOWに所属。クルマやバイクが大好きで普段からレースゲームの配信もよくするものの、車体そのものが好きすぎて、ゲームをせずにマシンのディティールの話になりがちなんてエピソードも披露してくれました。

②スズキとのコラボについて
今回のコラボのきっかけは、千速さんのバイク・クルマ好きというところ。デビュー時初配信の目標に「将来バイク・クルマに関わる仕事がしたい」と語っていた千速さん。

「その夢がこんなにも早く、知らない人はいないスズキというメーカーに夢をかなえてもらえたのが本当にうれしく思います」

自身がデザインにこだわったGSX250R[Chihaya Remix]については「もう我ながらすごいかっこいいなって」と自画自賛! リスナーからの「バイクを見た瞬間にかっこいい! バイクがほしくなった」という声には「初めてバイクに興味を持たれる方もいいると思うので、そう思ってもらえるようなコラボができたことが何よりもうれしい」と語りました。

GSX250R[Chihaya Remix]の制作にあたっては、千速さん自身が企業博物館「スズキ歴史館」を訪れるなどスズキのバイクの歴史を学び、さまざまなインスピレーションを得たうえで原案をデザイン。

 

▲千速さんのイメージカラーであるエメラルドグリーンを取り入れつつ、第一印象でかっこいいデザインを目指したそう。車体の側面には所属するユニット「FLOW GLOW(フロウ グロウ)」のグラフィティである「TRAIL BLAZE(トレイルブレイズ)」と大書きされています

 

ベース車両がGSX250Rとなったのは、千速さんがフルカウルスポーツモデルが好きということから。スズキからはジクサーSF250との2台が提案されたなか、実車にまたがるなどして悩んだ末にGSX250Rを選んだそうです。

「スズキといえばGSXというイメージでした」と千速さん。大型バイクのハヤブサなども候補にあがったそうですが、千速さんが持っているバイクの免許は普通自動二輪なので、自身が乗れる250ccクラスがよいとなりました。

③リスナーからのおすすめツーリングスポット
リスナーから千速さんへと、おすすめツーリングスポットを紹介するというコーナーも。エメラルドグリーンの海が美しく船が宙に浮かんで見えるという絶景スポット「高知県・柏島(かしわじま)」と一転してローカルグルメ情報の「京都・南山城村のほんのり甘い抹茶」がおすすめされました。

高知県はFLOW GLOWのリーダー、響咲リオナ(いさき りおな)さんの出身地だそうで、「リーダーと一緒に行きたいですね」と千速さん。一方の京都グルメについては「道中でおいしいものを食べるのもツーリングの魅力だと思います。食いしん坊なので、めちゃくちゃ嬉しいです!」

 

▲FLOW GLOWのリーダー、リオナさんと千速さんのぬい(ぬいぐるみ)と一緒に撮影された柏島の海

 

④千速さんへの質問コーナー
質問コーナーでは、リスナーから寄せられた質問や相談に、千速さんが自身の経験も交えて回答。そのうちの2つを紹介します。

バイクの免許を取る際の注意点やアドバイスは?
「千速も免許を取りに行った時は転んでアザを作ってしまうこともあって。やっぱりプロテクターなどの装備品は免許を取る段階からしっかり装着したほうがより安心して教習を受けられるし、バイクに乗るのも怖くなくなると思います」とバイク用ウェアやプロテクターの大切さについてアドバイス。

バイクに乗っていて一番最高だなって思う瞬間は?
「バイクと自分がひとつになって風を切り裂いて走っている時に、地面を歩くことでは感じられない何かちょっと特別な感覚になって、わーっと叫んでしまうくらい気持ちよくて、最高だなと思える瞬間ですね」とバイクに乗ることの爽快感について表現しました。

千速さんが語ったコラボレーションへの思い

トークショーの最後では、改めて千速さんから来場者に向けてコラボレーションへの思いが語られました。

「スズキさんとのコラボで特にうれしかったのは、VTuberはちょっとわからないという方からも『このバイクかっこいいな、ほしいな』という声を聞けたことです。この場を借りて感謝を伝えたいです。本当にありがとうございます。

こうした機会でVTuberの存在を知って頂いて配信等にも足を運んで頂けたらうれしいですし、若い方のほか年配の方にももう一度バイクに乗りたいと思ってもらえるようにバイクの良さを伝えていきたいです。

また、このコラボをきっかけにバイクに乗る人が増えてくれたらとても嬉しく思います。X等で『コラボがきっかけで教習所に通い始めたよ』と教えて頂ければ、千速は見に行きますので、ぜひお願いします。本日は本当にありがとうございました」

 

▲イベントも最後となり、千速さんに手を振るファンの皆さん

 

以上、輪堂千速さんとスズキのコラボレーションについて紹介しました。スペシャルトークショーは東京モーターサイクルショーでのリアル会場のみで行われ、ネット配信やアーカイブはなかったので、駆け付けたファンにとってはかけがえのないひと時になったことでしょう。来年以降のコラボにも期待したいですね。

※千速さんのコメント部は筆者による意訳となります

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