2026年の春から夏にかけて、国会議員で構成されるオートバイ議員連盟の動きが活発だ。自民党二輪車問題対策プロジェクトチームは立て続けに会合を開き、高速料金問題などの追い込みに励んでいる。
また5月14日には公明党オートバイ議員懇話会が「政策要望懇談会」を開催。二輪業界団体が懇話会に要望を説明し、関係省庁の担当者らがこれまでの経緯や現状、今後の展望等について回答、質疑応答も行われた。
前編ではプロローグ的に、公明党オートバイ議員懇話会のこれまでの成果等について、後編では政策要望懇話会の内容について紹介する。
野党となった公明党のオートバイ議連に停滞なし!

▲公明党オートバイ議員懇話会の石川博崇(ひろたか)会長(公明党参議院幹事長、大阪府本部代表、参議院議員)
公明党は2025年10月、26年間にわたった自民党との連立政権から離脱し野党となった。これにより長年指定席となっていた国交大臣の座も自民党に明け渡すこととなりオートバイ議連としての影響力低下も心配されたが、そんなことは杞憂だった。
政策要望懇談会には石川博崇(ひろたか)会長のほか代理出席も含めて16名もの国会議員が参加し、中には元公明党で現在は中道(中道改革連合)に合流した3名もオブザーバーとして加わっていた(うち1名は代理出席)。
質疑応答でも参加議員から省庁担当者への質問や意見が相次ぎ、オートバイ議連としての公明党懇話会の勢いはまったく衰えていなかった。
オートバイ議連の活動は“数の力”あってこそ

▲全国オートバイ協同組合連合会(略称AJ)創設者であり現・オートバイ政治連盟会長の吉田純一 氏(2022年1月、公明党オートバイ議員懇話会と二輪業界団体の座談会にて)
さて、オートバイ議連は全国オートバイ協同組合連合会(略称AJ)創設者であり現・オートバイ政治連盟会長の吉田純一 氏が現首相・高市早苗衆議院議員からアドバイスを受けて2001年に自民党で設立されたのが始まりだ。
その後、与党・野党を問わず、公明党、旧民主党、日本維新の会にオートバイ議連が設立され、2021年には政党の垣根を越えた超党派の議連としてバイカーズ議員連盟も設立されている。
国政政党にこんなにもオートバイ議連があるのは、二輪車保有台数1,000万台強の事実があるからだ。ただし2025年10月末で50ccガソリン原付が生産終了となったことで、保有台数は今後数年で大きく減少する恐れもある。
「政治は数の世界」なので、保有台数が減れば政治家からの関心も自然と薄れてしまう。高速料金(二輪車区分の独立)にしろ駐車問題にしろこの数年で結果を出していく必要がある。
二輪車利用環境改善において実績の多い公明党
公明党は二輪車利用環境改善においてとても大きな成果を上げてきた。主だったものだけでもこうした事例が挙げられる。
●二輪車の軽自動車増税を抑制
原付・自動二輪の軽自動車税で1.5~2倍の増税が予定されていたなか自民党オートバイ議連と連携して二輪業界団体らとヒアリングを重ね「二輪車は低所得者や高齢者、学生らの生活の足」という考えのもと増税実施の1年延期、対象を15年度以降の新規取得車に限定するなど標準税率の適正化・据え置きに尽力した(~2016年)。
また近年では車両区分の見直しで新たに登場した新基準原付の税率区分制定時にも税率を50cc原付と同額の年間2,000円、標識(ナンバープレート)も原付と同じ白色とすることに合意している(~2025年)。
●消費増税時のポイント還元に二輪車も含める
2019年10月の消費増税時(8%→10%)、キャッシュレス・ポイント還元事業において車両(新車・中古車)と用品の購入、修理・整備などのサービスを対象にポイント還元が適用された(大手メーカー系販売店は2%、個人経営など中小販売店では5%)。
●駐輪場に50cc超の自動二輪車を受け入れる

▲東京都江東区では公明党所属の区議会議員らの活動により区の自転車等駐車場に自動二輪も受け入れ可能となった。写真は亀戸駅北口第3自転車駐車場
大阪府大阪市(~2012年)、東京都江東区(~2021年)などの地方公共団体において公明党の市区議団の活動により自転車等駐車場(自転車・50cc以下原付が対象)に自動二輪車(50cc超)も駐車できるよう指導要綱や条例の改正、規則・既定の改定などを行った。
●沖縄二輪通行規制の全面解除

▲沖縄県那覇市中心部をつらぬく国道58号(イメージ)
2024年9月、国道58号、国道330号などの幹線道路で約40年間続けられた「二輪車の第1通行帯走行規制」(排気量に関わらずバイクは一番左の車線を走行)を全面解除した。
駐車問題の課題改善には地方議員の力が必要

▲東京都江東区の条例改正に動いた公明党の都議会議員、区議会議員と二輪業界団体の面々
こうした活動とその成果には二輪業界団体をはじめ与野党のオートバイ議連や中央省庁(国)、該当の地方公共団体らも関わっているが、駐車問題などで公明党が目立っているのは、国会議員から地方議員への情報共有と連携のスムーズさだ。
特に最終的には地域ごとの課題改善が必要となる駐車問題については、国会議員がオートバイ議連で国交省に対応を指示し、省内で標準駐車場条例(地方公共団体が条例等を制定する際のモデル・基準)等をどう改正しようが、それで地方公共団体が確実に対応に動くとは限らない(地方自治)
都道府県や市区町村といった地方公共団体を動かすには、地方議会に席を置く地方議員が条例の改正や規則・規定の改定に動く必要がある。公明党はこの点に強く、オートバイ議連で議論された課題が地方議員にも共有され、役所の担当者と調査を実施、地方議会で条例改正案を提案する(議員提案)などして成果を上げてきた。
「地方議員も動いて成果を出す」公明党に注目を!

▲二輪業界団体と公明党オートバイ議員懇話会の顔ぶれ(2025年3月19日の政策要望ヒアリングにて)
二輪業界団体が国会のオートバイ議連に要望し、所属の国会議員から地方議員に確実に伝えられ、地方議員が現場(役所や地方議会等)で精力的に動いてルールの制定や改正に動くからこそ、その地域のライダーが恩恵を受けられる。これがしっかり行われているのが公明党の強みであり魅力だ。
バイクやライダー、バイク利用者のために活動するオートバイ議員連盟に所属する国会議員、またその政党に連なる自分の町の地方議員についてもぜひ注目してみてほしい。地方議員に声を届ければ自分の町のバイク利用環境もきっと改善できるだろう。
