ツーリングに必要なアイテムとして、パンク修理剤、エアーポンプ、折り畳み傘、レインウェア、カイロの5つを携帯しています。パンク、雨、寒さに備えたアイテムですね。

で、最近この中のひとつであるエアーポンプを電動化することにしました。主な理由は「ツーリング取材で林道を走ることが増えてきたから」です。アドベンチャーというバイクのカテゴリーができて久しいですが、いまだに衰えることなく増え続けています。
「より、アドベンチャーらしさを求めて」ということで林道やダートを走る機会が増えているのですが、いかんせん純正タイヤの多くはロード寄りなんですよね。そのままダートに突入したら接地感がない状態でズリズリとタイヤが滑ってしまい、どうにもおっかないんです。

なので、少しタイヤの空気圧を落とす(空気を抜く)んですが、ダート走行後に空気圧を戻す(空気を入れる)ときが本当におっくうで…。ハンディタイプのエアーポンプでシュコシュコ注入するんですが大型アドベンチャーバイクのタイヤに空気を入れるのってかなりしんどいんですよね。

そこでエアーポンプの電動化というわけです。手動から電動へ。文明の利器というやつです。というわけで、今回は電動エアーポンプの実使用レポートをお届けします。

●NANKAI 電動エアーポンプ NP-D26

自分が愛用しているのは、NANKAIの電動エアーポンプ「NP-D26」(税込8,800円)です。モノトーン調でまとめられたモダンなパッケージです。いまやバイク用品のパッケージにもオシャレが求められていますよね。

充実の付属品と様々なモノに使える汎用性の高さ

【セット内容】本体1台○フレキシブルエアーホース各1本(米式、 L型の仏式)○アダプター3個(自転車用英式バルブアダプター、自転車用仏式バルブアダプター、ポール用ニードルアダプター)○ビニール製品用アダプター1本○充電用タイプCケーブル1本○取扱説明書(保証書)○巾着袋1枚

エアーホースは米式(バイク・クルマ用 ※黄色いシールが貼られているほう)と仏式(海外の特殊な自転車など)の2本入りなので自転車からクルマまでほぼ全てのモビリティに仕えます。また、サッカーボールなどのボール類や浮き輪、エアーマットなどにも使えるアダプターが付いています。様々なモノに使える汎用性も魅力ですね。

充電ケーブルの端子は、本体側が充電速度の早いUSBタイプCで、充電器側が汎用性の高いUSBタイプAを採用しています。充電速度の速さと汎用性を考慮したケーブルです。
ただしUSB充電器(USBチャージャー)は付属していないので別途用意しましょう。5V/2A以上のものが推奨されています。充電中は残量インジケーターが赤色点滅し、充電完了すると緑色点灯になります。

同じ日に繰り返し使っても電欠の心配はなさそう

【スペック】○サイズ:157×64×44(mm)○重量:420g○バッテリー容量:2000mAh○最大圧力:999kPa○無負荷時吐出量:20L/分○稼働時間:約15分○充電時間:2~3時間○保証期間:購入後1年間

全長15.7cmと手の平サイズで重量はわずか420gなのでシートバッグやタンクバッグにも気軽に入れておけますね。稼働時間約15分というのは短く感じられるかもしれませんが、1日に複数回(タイヤ複数本)注入しても電欠にはならない計算です(※下の注入動画を参照)。

ツーリングクラブのリーダーやマスツーリング(複数人で走る)をよくするというライダーにもお勧めです。パンク修理キットで修理する際に電動エアーポンプがあればより早くラクにリカバリーできますから。仲間も安心というものです。

直感的な操作が可能! 覚えやすいインターフェイス

ユーザーインターフェイスはとてもシンプルです。中央の四角い部分に各種ボタンが集中配置されていて十字ボタンのように感覚的に使えます。

●中央のパワーボタン:3秒間長押しで電源ON/OFF
●下のM(MODE)ボタン:車種・用途ごとの5つのモードを変更・選択
●上のU(UNIT)ボタン:圧力の単位を変更・選択 ※長押しでLEDライトON/OFF
●左右の+/-ボタン:空気圧を変更・設定(長押しで数字の早送り)

Uボタンを長押しするとエアーホース接続部の近くにあるLEDランプが点灯します。暗い中での注入作業がとてもはかどります。タイヤトラブルってなぜか夕暮れ時や夜間に起こることが多いのでありがたい機能ですね。

【動画】 未舗装路で実際に使ってみました!

それでは、実際に使ってみた様子を動画でご覧ください。まず最初にタイヤの空気を抜いて空気圧を落としてから、電動エアーポンプを使って指定した空気圧まで電動で空気を注入しています。

セロー250のリヤタイヤの場合ですが、意図的に0.5kg/cm2に落とした空気圧から、設定した空気圧1.2kg/cm2までの空気注入時間は約1分間でした。手動でやるよりも圧倒的に速いですね、しかもラク! ちょっと感動しました!

アドベンチャーバイクに乗るなら必須のアイテム

タイヤに空気を入れたい時というのは主にこういう時だと思います。

●林道や未舗装路を走る時、滑らないようにタイヤのグリップをよくしたい
※フラットダートは0.8~1.2kg/cm2、ガレ場・ヌタ場で0.5~0.8kg/cm2が目安
●気づいたらスローパンクチャー(じわじわ空気が抜ける)していた
クギが刺さった(パンク)ので修理のためにガソリンスタンドまで行きたい
※クギを抜くと一気に空気が抜けてしまいます。刺さったままゆっくり走りましょう
●パンクを修理キット等で直した後の空気圧の補充・維持

ロード寄りのタイヤを履いているアドベンチャーバイクでも少し空気圧を落としてやれば、フラットな林道や未舗装路ならグリップ感を感じながら安心して走れます。
林道走行でのグリップ向上といったポジティブな目的はもちろんのこと、パンクのようなネガティブなトラブルに備えるためにも電動エアーポンプは重要な携行アイテムです。ぜひ一度ご購入を検討されてみてはいかがでしょうか。

 

 

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