「姉妹都市」って言葉、ありますよね。文化交流や親善を目的として、ある都市と、ある都市が、きわめて特別な関係になっている、ということを指します。日本国内の都市と、外国の都市が姉妹都市になることもあれば、同じ国内の都市同士が姉妹都市になることもある。し、しかし! 福島県須賀川市はスケールが違いました。なんとウルトラの星、「M78星雲 光の国」と姉妹都市を提携していたのです!
サービスエリアの自販機コーナーに立つウルトラ戦士
「喉が渇いたから缶ジュースでも飲もうかな」なんて気になって、東北自動車道・安達太良SAにぶらりと立ち寄って、自販機コーナーで「おおっ!」と歓声をあげたことはありませんか?
なぜここにウルトラ戦士が! と目を奪われること間違いなし。上り線の自販機コーナーにはウルトラセブンが、下り線の自販機コーナーにはウルトラマンティガがいるのです(正確には、高さ約3メートルの立体オブジェですが)。
そうかあ、安達太良SAって、福島県だもんな。福島県といえば、ウルトラマンの生みの親、「特撮の神様」と呼ばれた円谷英二監督の故郷が福島県須賀川市。それがご縁でこういうことになったんだろうなあ。
須賀川市は「ウルトラマン」ファンの聖地
須賀川市にとって、円谷英二監督、そしてウルトラマンは、郷土の誇りなんでしょうね。尊敬の念、愛情、そして思い入れが強いからか、2013年には「M78星雲 光の国」と姉妹都市になります。なれんのか!? というツッコミはさておき、姉妹都市の提携式にはウルトラの父やウルトラマン、ウルトラセブンもご出席していらっしゃいます。
それ以降、須賀川市のウルトラマン愛はノンストップでフル加速。須賀川市の原付のナンバープレートをウルトラマン仕様とし、JR須賀川駅の一日駅長や須賀川警察署の一日署長にウルトラマンを任命し、ウルトラマン関連のオリジナルグッズやオリジナルメニュー(ウルトラマンそば、バルタン天丼など)を開発と、枚挙にいとまがありません。
市内の松明通りには、ウルトラ戦士やウルトラ怪獣のモニュメントも多数。
松明通りにはぜひとも立ち寄りたい!
ウルトラマンはもちろん、セブン、タロウ、ジャック、エース、ゾフィー、ウルトラの母、そして友好珍獣ピグモン、宇宙恐竜ゼットン、宇宙怪獣エレキング、古代怪獣ゴモラなどが松明通りに勢ぞろい。
ウルトラマン好きな筆者としては、もう懐かしくて、うれしくて、須賀川に立ち寄ってよかった! と胸が熱くなりました。
カネゴンと一緒にベンチに腰かけてツーショットが撮れるなんて、夢のようじゃありませんか。
須賀川市は、まさに「ウルトラマン」ファンの聖地。いや、特別なファンじゃなくても、ウルトラマンは世代を超えたヒーローですから、訪れた人は誰もがワクワクすることでしょう。
須賀川市が光の国と姉妹都市になったのも、これが目的だったようです。ウルトラヒーローたちの力を借りてさまざまな事業を展開し、須賀川の魅力を全国に発信する。そしてたくさんの方々と交流を深めること……。
須賀川市の公式HPでは、「ウルトラマン観光inすかがわ」と題した観光マップも見られますから、ツーリングの際の参考にぜひどうぞ。
須賀川かっぱ麺も味わっておきたい
旅先では、その土地の名物やご当地グルメをいただく。これぞ旅めし。ということで今回は、「須賀川かっぱ麺」をご紹介。
須賀川市は、露地栽培のきゅうりの収穫量・出荷量が全国トップクラス。そのきゅうりを使用しているのが須賀川かっぱ麺。
きゅうりの搾り汁を練り込んだ薄緑色のきゅうり麺に、新鮮なきゅうりやその他の具材を盛りつけた、色鮮やかな麺料理です。市内12店舗でいただけますが、どのお店も独自の盛りつけでバラエティ豊か。各店オリジナルのだしに特製味噌を溶かしながら食するので、味もお店ごとにいろいろ。さっぱりとした味わいで、夏にはぴったりです。
須賀川かっぱ麺の会
それはそうとCRF250ラリー。雰囲気がウルトラセブンに似ているなぁと感じるのは筆者だけでしょうか……。
松明通りのウルトラマン像がどこにあるのか、この下にグーグルマップで張りつけておきます。ではまた!