つい先日の日曜日。まだ2月下旬だというのに最高気温は20度ってことで、こんな日はバイクに乗らねばもったいない! 近場でもいいからとにかくバイクでぶらつこうと、とりあえず向かったのは東京都福生(ふっさ)市、米軍横田基地前の「福生ベースサイドストリート」。ここが実にインターナショナルな雰囲気で、筆者はよく出かけるのです。
場所は横田基地の真ん前
米空軍の第374空輸航空団が管理し、在日米軍司令部が使用している横田基地。面積は東京ドーム約150個分もあり、東京・多摩地区の5市1町にまたがっているのですが、とりわけ福生市は基地の面積の半分近くを置かれている状況ゆえか、基地との関係が深い様子。
昭和20年代以降、横田基地のすぐ西側を通る国道16号沿いには、軍の関係者向けに商いをするお店がポツポツと現れ、筆者が足を運びだした昭和60年代にはテーラーや飲食店、軍人向けのお土産屋なども多く見かけられました。
その後は、軍関係者向けの店というよりも、アメリカっぽい雰囲気を楽しむ一般客向けの店になっていった商店街。アンティークショップや古着屋、雑貨屋、カフェ、インテリア店などがずらりと並ぶ通りは、「福生ベースサイドストリート」という名の人気観光スポットになっています。
ベースサイドストリートを南から北へ
国道16号をはさんで、東側は横田基地、西側は商店街という格好。なので、ベースサイドストリートをバイクで流そうと思ったら、南から北へ向かうのが一番。片側2車線の左車線を走れば、気に入った店を見つけた時に、すぐに路肩に停められますからね。
気温がぐんぐん上昇していく午前中。まず目に飛び込んできたのはアメリカンなサイズのハンバーガーとアメリカンな内装が人気の「DEMODE DINER(デモデダイナー)」。
広い駐車場がありますが、営業時間中はいつもクルマでいっぱい。この日は営業開始の11時半よりも前に来たので、お店の外観をしっかり撮影することができました。テラス席に座れば、愛車の向こうに米軍基地を眺めながら飲食を楽しむことができます。
「DEMODE DINER」から約500m、基地の第5ゲート前を過ぎて行った先には、アンティークショップの「BIG MAMA」が。1950年代から60年代にかけてのアメリカの雑貨や家具を中心に取り扱っています。
その向こうの黄色いビルにあるのは「NARNIA(ナルニア)」。昭和レトロなアンティーク品や国産オールドギターなどを扱っています。
さらに200m進むと、フレッシュベーグルのお店「HOOP(フープ)」。20種類以上のベーグルを、イートイン・テイクアウトで楽しめます。朝から営業していて、モーニングセットもあるので、次回の「走れ!朝めしツーリング」はここにしようかな。
駐車場も広いので、複数台のバイクで行くのもOK。そしてこの「HOOP」の隣は……。
沖縄でアイスクリームといえば誰もが知ってる「BLUE SEAL(ブルーシール)」福生店。常時25種類以上のアイスクリームやソフトクリーム、パフェなどがいただけます。
「BLUE SEAL」の隣には、各種保険のお店「パラマウントジョージズ」が。軍関係者や外国人にも対応する保険屋さんで、昔からありますよねえ。「牛浜北通り入口」交差点の角ですが、お店のたたずまいはアメリカの片田舎にありそうな感じ。「INSURANCEって、保険っていう意味なのかあ」と知ったのは、筆者がハタチの頃。このお店の看板のおかげでした。
さらに100m進むと、今度はイタリアの国旗がはためくPizza&イタリアンレストラン「NICOLA」横田本店。六本木で生まれて、横田基地で育った、日本初のピッツェリアです。ここも駐車場が広い。仲間とバイクで行くのにぴったり。
アメリカンなハンバーガーの「DEMODE DINER」、フレッシュベーグルの「HOOP」、沖縄の「BLUE SEAL」と来て、今度はイタリアン。国際色豊かだなあ、次は?
「NICOLA」から400m先には、タイ料理店の「カオマンガイ16号」が。お店の前にトゥクトゥクが置かれているのですぐに分かります。食事は店名にもなっているカオマンガイがイチ押し、いやいや、トムヤム麺も酸っぱ辛くておいしいんですよね。
ここもお店の裏に駐車場がありますので、安心してお立ち寄りを。
一日いても飽きないストリート
異国情緒にあふれた福生ベースサイドストリートは、本当に見どころいっぱいです。ただし残念なのは、時間貸しの二輪駐車スペースが近くに見当たらない点。
カフェや食事を楽しむなら、そのお店の駐車場を利用すればいいのですが、雑貨や古着のお店で買い物をする場合、バイクをどこに置けばいいやら。
こんなお店、じっくり覗きたいですよね。ということで、筆者の知っている時間貸しバイク駐車場もお伝えします。ちょっと距離があるけど。
福生駅の西口にある、「福生駅西口自転車・バイク駐車場」です。ここにバイクを停めて、福生ベースサイドストリートまで歩いたとすると、距離は1.2km、約15分。駐車料金が安いし(1時間まで無料、以降6時間ごとに100円)、収容台数が22台と多いので、ありがたいですが。
昭和風情あふれる通りも!
「福生駅西口自転車・バイク駐車場」に向かう際は、福生駅東口に向かう冨士見通りの横道を探索するのも楽しいです。
ここら辺、ずばり昭和の歓楽街。
異国情緒あふれる福生ベースサイドストリートから一転、昭和風情が色濃く残ったノスタルジックな夜の街。アメリカンなBar、韓国パブ、タイ式マッサージ、和風スナック、カラオケスナック、ビジネスじゃないホテル、いろいろあってステキです。
地元では赤線通りとも呼ばれているらしい地域で、基地があるから発展した歓楽街のようですが、昭和50~60年代の頃にタイムスリップしたかのような気分。ゾクゾクします。こうした空間、いつまで残っていてくれることやら。
歓楽街のはずれに、以前から気になっていたラーメン屋があるので、帰りに寄ってみました。
福生ラーメン「ポロ春」。り、臨時休業! いつもは日曜日も営業しているのですが、たまたまこの日は青梅マラソンの開催日で、店のご主人はそっちに行ってるとのこと。
中京テレビ『オモウマい店』にも取り上げられたお店で、名物のスタミナタップリ「ビンビンラーメン」が食べたかったのに…。
ということで、福生の日帰りツーリング案内。皆さまのお役に立てたでしょうか? ではまた。