那須MSL外国車試乗会

2022年10月22日、23日に開催された『那須MSL外国車試乗会』の様子。2023年は10月21日(土曜日)と22日(日曜日)の開催が決定したぞ!

 

2023年度の『那須MSL外国車試乗会』のスケジュールが発表されました! 次回は10月21日(土曜日)と22日(日曜日)とのことでちょっと先の話にはなりますが、“外国車に興味がある”という方は今から日程調整しておこう!

那須MSL外国車試乗会

『那須MSL外国車試乗会』では大型免許を持ってなくても外国車の試乗ができるぞ!

 

さてこの『那須MSL外国車試乗会』とは、レッドバロンが“より外国車を身近に感じて欲しい”と行なっている毎年恒例のイベントで、栃木県那須塩原市にある『那須モータースポーツランド』で行われる。

完全クローズド環境の『那須モータースポーツランド』では、大型二輪免許を持ってなくてもビッグバイクへの試乗ができる『那須MSLステップアップ試乗会』も開催されているが、なんと今回から『那須MSL外国車試乗会』も、普通二輪免許を取って1年以上が経っていれば参加できるようになったのだ。

参加条件をそのまま書き出せば、「普通自動二輪免許(AT限定は不可) をお持ちで、免許取得後1年以上経過している方」とのこと。補足すればレッドバロンでバイクを購入した会員はもちろん、非会員でも参加OKなので、「最近、ちょっと外国車に興味があるんだけど、どんなフィーリングなのか? はたして乗りこなせるのか? 試乗もしないで買うのはハードルが高いなぁ……」なんて場合にちょうどいい。

那須MSL外国車試乗会

試乗したいモデルには事前に跨って足着き性をチェックして乗るか乗らないか決められるので安心。

 

面白いのはこの『那須MSL外国車試乗会』ではただ乗るだけでなく、足着きチェックタイムがあること。受付時には各試乗車のシート高が記されたスペックシートが配られる他、どれに乗るか? 試乗車を選ぶ段階で実際に跨って足着き性をチェックできる時間が午前と午後に1回ずつ設けられているのだ。外国車にはアドベンチャーモデルなど、比較的シートの高いモデルも多いが、これなら安心して試乗にのぞめるってわけだ。

’15年式BMW F800GS

今回は、僕も『那須MSL外国車試乗会』に参加して色々な車両に試乗してきましたが、その中から’15年式BMW F800GSを紹介しよう!

2015年式BMW・F800GS

2015年式BMW・F800GS

 

BMWのアドベンチャーツアラーの“GS”シリーズには現在、トップレンジのR1250GSシリーズ、F850GSシリーズ、F750GS、F310GSと4系統のモデルが存在している。

今回紹介するF800GSは、“GS”シリーズ最強といわれるオフロード性能を追求したF850GSシリーズの前身的なモデル。その特徴はやはり大径21インチホイールによるオフロード性能の高さにあるが、現在のF850GSとは全く違った車体構成が与えられているのが面白い。

この頃のFシリーズ、つまり800ccクラスのパラレルツインエンジンを搭載したモデルたちは、今のFシリーズの車体構成とは違い、燃料タンクがエンジン後部からシート下あたりに備わっている。これは重量物である燃料タンクをなるべく下方に搭載して低重心化を図るための工夫。この時代のFシリーズはアドベンチャーモデルはもちろん、ロードスポーツも全てこの燃料タンクレイアウトを採用していた。

2018年のモデルチェンジでは、フレームレイアウトを見直すと同時にこの特異な燃料レイアウトからエンジン上部に燃料タンクを置く一般的な方式へと変更。同時に新型エンジンは、排気量をアップするとともに、それまでの360°クランクから270°クランクに変更してよりオフロード向きのキャラクターへと進化したのだ。

2015年式BMW・F800GS

タコ、スピードは指針式で右側にデジタルパネルをレイアウト。年式によって電子制御系の装備が異なるが、17年モデルに試乗した時の記憶ではロード、レイン、エンデューロに加え、OPのカプラーを交換するとリヤブレーキのロックが行えるエンデューロプロが使えるようになった。

 

走行距離4万9928kmのF800GSを実走

この時代のFシリーズを語る上でもう一つ重要なことがエンジンのクランクレイアウト。現行モデルのF850GSでは、左右のピストンの燃焼タイミングの差が270度に設定されているのに対し、この時代のF800GSでは360度。つまり、左右のピストンが同時に上下するようなクランクレイアウトになっている。

現行モデルのF850GSは、90度Vツインと同じ不等間隔爆発にすることでオフロード走行時のトラクションのつかみやすさを重視している。一方のF800GSでは360度クランクならではの鼓動感の強いエンジンフィーリングが楽しめるというわけだ。

走行距離4万9928kmのF800GSを実走

2020年代に入ってからのアドベンチャーツアラーは妙にオフロード性能に拘るトレンドが加速。パラレルツインエンジンとなれば270度クランクレイアウトにするのが当然というような風潮があるが、この時代のF800GSなら、一味違ったエンジンフィーリングが楽しめる。とくに走るのがほぼロードセクションのみというライダーには、この360度クランクのF800GSの方が楽しく走ることができる場面も多いかもしれない。

そんな年式による多様性が感じられるのも中古車ならではの魅力。現行モデルでは変更になってしまった車両の個性を中古車という形であればまだまだ楽しめるというわけである。

 

那須MSL外国車試乗会

『那須MSL外国車試乗会』でサーキットデビューしちゃおう!

 

最後にもう一度、今年の『那須MSL外国車試乗会』のご案内。会期は2023年10月21日(土曜日)/22日(日曜日)で、場所は栃木県那須塩原市にある『那須モータースポーツランド』。参加資格は、レッドバロンでバイクを買った“会員”、もしくは非会員どちらもOKで、免許に関しては普通二輪免許(経験1年以上)で参加OK。装具に関しても、サーキット上を走行するものの、一般的なライディングウエアでかまわない。

申し込みは『那須モータースポーツランド』のHPから、那須MSL外国車試乗会申込書をダウンロードして、最寄りのレッドバロンか、那須モータースポーツランドにFAXで申し込むことになるが、詳細は日が近づいてきたらHPが更新されるので楽しみに待っておこう。

 

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