名称変更して「ふじVストミーティング」に!

スズキのアドベンチャーバイク「Vストローム」シリーズのオーナーが集まるミーティング「神奈川Vストロームミーティング2023」がイベント名称を「ふじVストミーティング」に変更して4月21日(日)、道の駅富士川(山梨県)において開催された。
間違いなく、いま最もおもしろいバイクシリーズであるVストローム。純粋なアドベンチャーカテゴリーというよりは、旅バカ・距離バカバイク(ほめてる)としての認知が浸透しているようだ。
「とにかく積んどけ」といった“こじらせカスタム(ほめてる)”の方向性や楽しく愉快なオーナーたちのキワモノ特性(間違いなくほめてる)が見ていて楽しいミーティングとなっている。
ミーティングの模様は前編・後編に分けて紹介する。前編ではリニューアルされたイベントの概要を、後編では愉快なオーナーたちに愛車のお話を伺う。それでは、Vストロームシリーズの魅力にどっぷりはまってほしい。

Vストロームユーザーじゃなくても大歓迎!

ふじVストミーティングの趣旨は、同車種オーナーで集まって情報交換をしたり親睦を深めるための場をつくろうというもの。Vストロームシリーズはいまやスズキの現行バイクの中でも最大のラインナップを誇るが、ミーティングでは年式や排気量は一切問わない。
Vストロームを所有していなくても、購入を検討している人、オーナーの友人、元オーナー、他車種や四輪車(駐車場は別になる)でも参加することができ、間口の広いミーティングとなっている。

ミーティングの特徴は多彩な催し

▲多様な種族で構成された主催スタッフの面々(※これで全員ではない)


ふじVストロームミーティングをイベント的な視点で見ると、その特徴は催し・企画の多さ、深さにあるだろう。あまりにたくさんなので項目を出しながら説明しよう。

①入場撮影(入場時のオーナーを一人ひとり撮影)

入場する際は一人ずつ。駐車スペースに向かう“花道”ではオフィシャルカメラマンがしっかり撮影してくれる。撮影された写真は参加者のみに公開されるサイトからダウンロードできるのだ。

②各自、名札と名札ホルダーを持参

当日は名札と名札ホルダーを準備・持参するように運営からお願いがあった。名札デザインのフォーマットも案内サイトで公開されていた。名札があるとリアル初見でもスムーズに会話できるし出会いのきっかけにもなる。

③ご当地麺交換会

昨年はパーツなど様々なアイテムが出品されていたが、今年は即席麺に統一された物々交換会。持ち込めるのは1人2個までで出品したカズだけ交換できる仕組み。見たことも聞いたこともないようなローカル即席麺が興味をそそる。ちなみに生麵タイプの出品は不可だ(暑いからね)。

④「ふじスト」オリジナルステッカー販売

「2024年限定Cute Reiseバージョン(イエロー)」と「ふじストAdventureバージョン(ブルー)」の2枚セット(直径5cm・300円)でオリジナルステッカーを販売。耐水シートを使用し、表面はラミネート加工で保護されているので車体に貼っても長持ち。

⑤募金(能登半島地震災害義援金)とお気持ち箱

受付テントでは「令和6年 能登半島地震義援金募金」を実施。19,957円の募金が集まり、イベント翌日の4月22日に振り込みをしたことが公式サイトで報告されている。また、活動資金への支援金をお願いする「お気持ち箱」も設置。オーナーズミーティングなど有志ボランティアで開催するイベントでは重要なものだ。

⑥ふじストフラッグと愛車撮影(当選者のみ)

ふじストのバナーフラッグの横で愛車と一緒に記念撮影をしてもらえた。抽選で当選したオーナー限定のサービス。

⑦集合写真

開会式の後で行われた、参加者・スタッフらが集合しての記念撮影。新緑の南アルプスが背景だ。集合写真も公式サイトからダウンロードできる仕組み。

⑧ふじスト地域別交流会

参加者同士の交流を促すための企画で、居住地(都道府県別)を3つのグループに分けて実施。地域別のじゃんけんトーナメントも開催し、話すことが苦手な人でもワイワイ参加できた。こういう催しは面白い取り組みだ。

⑨「ふじストコンテスト」の開催

参加者・参加マシンの中から各種コンテストが開催された。選考はスタッフが行い、各部門から1名ずつが選ばれた。各賞は以下となっており、受賞者には賞状とミニトロフィーが授与された。

・排気量別カスタム賞(250cc、650cc、800cc、1000ccの各部門)
・遠来賞(男女1名ずつ)
・初参加最年少賞
・特別賞(キラッと光る個性的なバイクまたはオーナーを2名)

ディープすぎる… Vストロームの世界

Vストロームに歴史あり。2002年にVストローム1000(輸出モデル)が発売されて以降、さまざまな排気量で展開されてきた名シリーズだ。アドベンチャーバイクというカテゴリーながらロード寄りからオフ寄りのモデルまでラインナップを拡充している。
ここ数年は、ブームとなったキャンプツーリングとの相性の良さもあり、旅バイクとしての魅力が押し出されてきたが、オーナーのカスタムバイクを見ていると、ロングツーリング適性の高さから「積んだもん勝ち」「装着したもん勝ち」というトレンドが見て取れる。
例えば、多くのオーナーが装着しているエンジンガードは実際にエンジンを守る目的ではなく、ポーチやフォグランプを装着するためのステーとして装着するオーナーが多い。

トップケースとサイドケースの3点セットは当たり前で、それ以外にも車体のどこにどれだけのモノが積まれているかが見ものなのだ。
もはやキワモノ! すがすがしいほどの旅バカの世界!(めっちゃほめてる) 
こうしたカスタムは見ているだけで楽しいし、童心に帰るというか中二病がうずくというか… もうなんというかアレなのだ(笑)
昭和のノリというか、その過積載っぷりも含めて、日本一周ツーリングや北海道ツーリングの全盛期を思い出させてくれて何だか懐かしい感覚もする。

おそらく、かつてのバイクブーム、ツーリングブームも経験した猛者たちの琴線にVストロームという現代のバイクが見事にべったりと触れたのだろう。まさに「旅バカ、ここにあり」だ。
ぜひ、皆さんにも一度このバカっぷりを見てほしい。ついつい「Vストロームほしい~」と思ってしまうはずだ。

おっさんだけじゃない! Vストロームの魅力

▲10~20代の参加者が集まって記念撮影! Vストロームの魅力は若年層にも広がっている


アドベンチャーバイクというと、かつてのラリーブームの影響を受けた“おっさんホイホイ”カテゴリーかと思いきや、20代の若年層やお嬢様・お姉さまも大勢参加していた。特に女性の参加者は「ふじスト女子部」なんてグループが作れるほどに集まっていて驚かされた。

▲ふじスト女子部の皆さま。アドベンチャーバイクのミーティングでこれだけ女性が集まるのもスゴイ!

 

▲前回のミーティング同様、女性オーナーには特別なノベルティも配布された

まとめ:遠方OK! Vストロームのロング適性

▲最も新しいモデルとなるVストローム250SXにもファンクラブができていた。


今回のVストロームでの来場台数は236台だった。遠くは広島や仙台からの参加者もあったが、他モデルのミーティングと比べると総じて遠方からの参加割合が多いと感じた。「300kmほどでは走り足りない」というオーナーの話をよく聞くが、さすがVストロームのロングツーリング適性だ。

アドベンチャーカテゴリーで独自の世界観を作り出しているVストロームシリーズ。モーターサイクルショーなどでは伝わらない(伝えられない)旅バカ・距離バカ御用達バイクの魅力に皆さんもぜひ直接触れてみてほしい。

カスタムオーナーに話を聞いた後編はコチラ

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