前年を上回る大盛況
こんにちは、青木タカオです。東京ビッグサイト(東京都江東区)にて3月27日(金)から29日(日)までの3日間開催された『第53回 東京モーターサイクルショー 2026』に行ってきました。
とても賑わっているなと、会場で感じましたが、それも納得。終了後の主催者公式発表によると、総入場者数は11万9266人に達し、前年入場者数11万8812人を上回る前年比100.4%。特に土曜日、5万2690人の来場があり、前年の4万9896人に対し105.6%と、大盛況でした。
絶対王者が引退!
さて、初日にヤマハが報道陣向けに開いた『YAMAHA MOTORSPORTS MEDIA CONFERENCE 2026』ではビッグニュースが発表されています。
国内最高峰の全日本ロードレース選手権JSB1000に『YAMAHA FACTORY RACING TEAM』から参戦する中須賀克行(なかすが かつゆき)選手が、14回目のチャンピオン獲得を誓うとともに、2026年シーズンをもって引退することを明かしたのです。
コメントは以下の通りです。
ついに、皆さんに引退をお伝えする時が来てしまいました。僕としてはいつか“ライバルたちには勝てない”と思う時があって、それが引退の時になると考えていました。
でも、ライダーである限り勝てないと思う時がくるわけがありません。ただ、僕も25年以上、全日本で戦い続け、さまざまな負担が蓄積されているのも事実であり、今年の8月9日に迎える45歳という年齢を一つの区切りとしました。
今日こうして引退を発表したわけですが、実際はこれからシーズンが開幕するので、正直、引退するという実感はまったくありません。
いつもと変わらず、僕をモータースポーツの世界に導いてくれた父、いつもそばで支えてくれる家族、全国のサーキットに足を運び応援してくれるファンの皆さん、スポンサー、そしてヤマハ発動機に、勝利と最高のレースを届けるため全力を尽くします。ぜひ、サーキットでお会いしましょう。
壇上でこう話す中須賀選手は、少し涙ぐんでいました。

▲東京モーターサイクルショー2026ヤマハブースにて開かれた「YAMAHA MOTORSPORTS MEDIA CONFERENCE 2026」にて、今シーズンをもって引退することを発表した中須賀克行選手。
中須賀選手は1981年、福岡県北九州市生まれ。バイク好きだった父・克次さんの影響で、3歳のときからポケバイに乗り始め、ミニバイクを経てGP125、GP250へステップアップ。高校卒業後、すぐにプロを目指すつもりでしたが、父の強い勧めで九州国際大学へ進学。2000年から全日本ロードレース選手権のGP250にフル参戦を開始し、勉強とレースを両立しました。
2005年からは国内最高峰のJSB1000にステップアップし、2006年からヤマハの契約ライダーに。圧倒的な強さを誇り、13回もの年間タイトルを獲得しています。
MotoGPマシン『YZR-M1』の開発ライダーも務め、スポット参戦した2012年最終戦バレンシアでは2位で表彰台に上がりました。
また、鈴鹿8耐では2015年から18年まで4連覇を果たすなど、名実ともに日本が誇るトップライダーです。
近年もトップ争いを繰り広げていますから、今シーズンも目が離せません。
チャンピオン奪還を目指す!
ヤマハ2026年シーズン、ファクトリーチームの布陣を発表した『YAMAHA MOTORSPORTS MEDIA CONFERENCE 2026』では、全日本モトクロス選手権IA1クラスに参戦するジェイ・ウィルソン選手(オーストラリア)、育成チーム『YAMAHA BLU CRU RACING TEAM』で力をつけた大城魁之輔(おおしろ かいのすけ)選手も登壇しました。
ウィルソン選手は2022年から全日本にフル参戦を開始し、IA2で15勝、2023年にIA1で22勝、2024年はIA1で11勝をあげ、3年連続でチャンピオンを獲得しています。
2025年は最終戦で転倒・負傷しチャンピオンを逃したものの、常に力を示し、育成チームのライダーに刺激を与え、レベルアップに貢献してきました。
大城選手は2021年にIA2でチャンピオンを獲得し、2022年からIA1にステップアップ。2023年にはランキング5位、2024年はランキング8位としています。
2025年は『YAMAHA BLU CRU RACING TEAM』に加入して、ウィルソン選手に師事。IA1で自己最高のランキング3位と躍進し、ファクトリーチームのシートを掴み取りました。
今シーズンはモデルチェンジを果たした2026年モデル『YZ450F』をベースとしたファクトリーマシン『YZ450FM』を師弟コンビが駆り、再び日本最高峰クラスでのチャンピオンを取り戻すことを目標に戦います。
全日本トライアル選手権IA SUPERクラスに参戦する及川政哉(うじかわ せいや)選手も登壇しました。
昨シーズンはランキング2位。チャンピオンはチームメイトの黒山健一(くろやま けんいち)選手で、今回は、左膝負傷による治療に専念するため欠席でした。
V4エンジン搭載のYZR-M1を紹介
ヤマハは2026年シーズンから、MotoGPマシン『YZR-M1』にV型4気筒エンジンを搭載しています。全日本2026年シーズンの体制を発表した『YAMAHA MOTORSPORTS MEDIA CONFERENCE 2026』では、ヤマハ発動機モータースポーツ統括部MS価値創造部長の中村正氏から、V4エンジンを搭載する『YZR-M1』も紹介されました。
「近年はMotoGP世界選手権のタイトルを取り戻すべく、組織や開発プロセスなどの変革をおこなってきました。YZR-M1のエンジンは、直列4気筒とV型4気筒という異なるエンジンを並行して開発し、後者は昨年プロト車でのテストやワイルドカード参戦を行うなど、直列4気筒との比較を重ね、どちらが当社の未来にとってベストな選択であるかを検証してきました」
「挑戦する覚悟が問われる難しい決断だったが、私たちが導き出した答えです。これまで2戦を終え、まだ道半ばであると痛感していますが、再びトップ争いの場に戻り、皆さんに感動を届けられるよう全力を尽くします」
集まった報道陣を前に、中村氏はこう述べました。MotoGPを走るヤマハYZR-M1にも注目していきたいと思います。
というわけで、ニューモデルやカスタム、バイク関連アイテムなどが集結するモーターサイクルショーですが、ここでは今回、ヤマハの2026年レース体制についてクローズアップしました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。中須賀選手の会見の模様は動画にて収めておりますので、ご覧ください。








