日本最大級のバイク販売店、レッドバロン。
その本社工場へ潜入し、「中古車の品質の高さ」や「アフターサービスの手厚さ」の裏側に迫ろう…というのが今回の企画。
先日公開した前編では、全3,700車種・60万点以上もの純正リサイクルパーツのストックと、それを支える高度な修理技術をご紹介しました。
(まだ読んでいない方はこちらから前編をどうぞ!)
後編では、工場見学の続きに加え、パーツ供給やレッドバロンの効率を支える情報部門のお仕事も紹介しちゃいます!
Contents
レッドバロンの高品質な修理(加修)
前編の工場見学では、エンジン・キャブレター・サスペンションといった、本来なら分解・修理が難しいパーツの現場をご紹介しました。
後編では燃料タンク・塗装・シートなど、一般的にも修理は可能だけど高度な技術が求められるパーツの修理現場に迫ります。
燃料タンク
中古車の見た目の印象を大きく左右するパーツのひとつが、燃料タンク。
査定時はタンクの凹みが大きなマイナス要因になるほどに、バイクの価値に直結する重要なパーツです。
レッドバロンの技術なら、そんなタンクに関しても、まるで新品同様の美しさを取り戻すことができます。

前編でもチラリとご紹介しましたが、タンク内部の錆び・異物の除去や、表面を磨くといったクリーニングはもちろん、凹みや傷などの修理にももちろん対応。
タンクだけを専門に扱う技術者が在籍しているため、その仕上がりは折り紙つき。新品と並べても見分けがつかないほど丁寧に仕上がります。
塗装
燃料タンクやカウルなどの修理に欠かせないのが、塗装の技術。実はバイクパーツの純正色を再現するのは、想像以上に難しい作業です。
というのも、メーカー製の塗料が販売されている自動車とは異なり、バイクの場合はそもそも「純正色の塗料」の情報が公開されていないのです。
さらには、同じメーカーの似た色であっても、よく見ると車種や製造時期によって微妙に色合いが違います。
例えば「カワサキのライムグリーン」という括りの中でも、実際には数十種類のバリエーションが存在するのです。
これだけ色の幅があると、いい加減な塗装では取り付けた際に色が浮いてしまいます。
そのためレッドバロン本社工場では、塗装専門の技術者が常駐。専用のAIで元のパーツの色を読み取り、そこから技術者が自分の目で確かめながら微調整することで、純正色を完全再現しているのです。

経年劣化による微妙な色味の変化や、キャンディカラーのラメの大きさまで正確に再現ができるのは、まさに職人技ですね。
こちらは、塗装部門に保管されている大量の純正色の見本です。
過去に調合した色は見本やデータとしてすべて記録・保管されており、いつでも正確にパーツの色を再現できる環境が整えられているのだそうです。
シート
愛車の乗り心地を左右するシートも、レッドバロンの得意分野。
年式の古い絶版車のシートであっても、まるで新品のような座り心地を取り戻すことができます。
純正リサイクルパーツの場合は、ウレタン補修や表皮張り替えを行います。
シワや凹凸を一切作らないスゴ技ですが、その作業はスピーディ! 目にもとまらぬ速さで表皮が固定されていく様子に、思わず見入ってしまいました。
さらに客注カスタムでは、表皮の色や質感の変更・タックロール加工・アンコ抜き・ゲルパッド埋め込みなども対応可能。

自由自在にシートを仕上げられるのが、レッドバロン本社工場の強みなのです。
サービスを支える情報・技術管理
ここまでは修理自体をするための技術を紹介しましたが、これらを陰から支えているのが情報管理のノウハウです。
パーツの品番・仕様・在庫など膨大な情報を正確に管理することで、全国の店舗へ最適なパーツ供給が可能となるのです。
リサイクルパーツの在庫管理
まずは、リサイクルパーツの在庫管理。
本社工場には2階建てのリサイクルパーツ専用の倉庫がありますが、スペースに限りがあるため、無限にストックすることはできません。
どんな部品が、どれぐらいの期間でどれだけ消費されるのか。過去の実績をもとに予測を立て、必要な数だけ計画的にリサイクルしています。
細かな違いも徹底管理
リサイクルパーツを供給するにあたっては、純正パーツの仕様を把握しておくことも大切です。
実はバイクのパーツは、同じ品番であっても年式によって仕様が異なることが珍しくありません。
例えば、カワサキ Ninja ZX-12Rのマフラー。
装着時は見えませんが、実は年式によって内部の構造が異なります。
他にもホンダ CB400SFの燃料タンクは、同じデザインでも、年式によってドット塗装とグラデーション塗装が存在しています。

レッドバロンでは、こうした細かな違いを正確に記録し、適切なパーツを供給できるよう管理しています。
特殊工具や作業ウエアの開発
作業を効率化するための情報管理という意味では、全国のレッドバロン店舗で使用されている特殊工具や作業ウエアの開発も重要です。
こうした設備を研究・開発するために、本社工場内には店舗の工場レイアウトを完全再現したスペースが常設されています。
レッドバロンがこれまで行ってきた設備投資額は、なんと総額109億円。より高品質で効率の良いサービスを提供するための技術開発が、日々進められているのです。
次回:レッドバロンの「人材育成」の秘密に迫る!
以上、レッドバロン本社工場の潜入レポートでした。
ここまで読んでくださった皆さんは、すでにお気付きかと思います。
レッドバロンの中古車やサービスの品質を支えているのは、レッドバロンで働く社員の皆さんの確かな技術。
つまりレッドバロンの最大の武器は「優れた技術を持つ人材」、そして「彼らを育てる力」と言えるのです。
──それなら、レッドバロンは一体どのようにして優れた技術者を育成しているのでしょうか。
次回の記事では、その秘密が詰まった社内教育施設『レッドバロン テクニカルセンター 二輪整備専門スクール』の教育現場に潜入します。
実は、テクニカルセンターで取材が行われるのは今回が初めてのこと。
どんな授業が行われているのか、そして技術者の卵たちはどんな生活を送っているのか。どうぞお楽しみに!
