購入して以降、美しいデザインとスポーティな乗り味にすっかり魅了されているヤマハの『XSR900』。
前回の記事では、納車から1ヶ月後の初回点検の様子をお届けしました。
ようやく慣らし運転が終わり、いよいよ本格的に我が家の愛車の仲間入りを果たしたXSR900。
ところが…筆者のうっかりミスにより、さっそくパーツ交換をする事態となってしまったのです。
一体何が起きたのか、そしてどうやって解決したのか。反省も込めてレポートをお届けします!
サイドカバーに深いキズを発見
事件が発覚したのは、XSR900のオーナーである夫が洗車をしていた時のこと。
ピカピカと輝く車体を磨いている最中に、ある異変を発見したのです。
それが、サイドカバーに何本も刻まれた引っかきキズ。ちょっと擦れたというレベルではなく、金属でガリガリと削ったようにくっきりと刻み込まれていました。
「こんなに大事に乗っているのに、どうして!?」
慌てて家に帰ってきた夫と一緒に思い返してみると、ひとつだけ心当たりがありました。
それは、妻である筆者がインプレッション記事を書くために試乗した日のこと。
筆者がこういった記事を書く場合、まず長距離を走ってじっくり乗り味を確かめ、そのあと写真撮影のために短い距離を何度も往復します。
問題があったのは写真撮影中のUターン。大切な新車で立ちゴケをするわけにはいかないため、Uターンのたびにバイクから降りて取り回しをしていました。
その際、腰の右側を車体に当てて支えていたのです。
サイドカバーの位置は、ちょうど筆者の腰ぐらいの高さ。
「もしや」と思い、当日着ていたライディングパンツを確認してみたところ…

ちょうどピッタリな位置にベンチレーション用のファスナーが付いているではありませんか!
もちろんライディングパンツが不良品ということではありません。ファスナーを最後まで閉め切ると、この通り。
やわらかい素材でできたカバーのなかに金具が収まり、車体を傷つける心配はありません。
つまり今回のキズは、ファスナーを閉め切らずに使っていた筆者自身のうっかりミスが原因だったのです。
当時の心境を思い返すと、今でも後悔で涙が出そうなほど。
自分のバイクなら自業自得で済みますが、夫の大切な新車を自分のせいで傷つけてしまっただなんて。どれほど重大なミスなのかは、バイク乗りなら容易に想像できるのではないでしょうか。
パーツ交換はDIYですべき?
大切な愛車にキズが付いてしまったのだから、もちろんオーナーである夫はすっかり落ち込んでしまいました。
このままでは家庭の空気まで暗くなってしまう。そんな危機感を感じた筆者らは、サイドカバーを新品に交換することをその日のうちに決めました。
…とはいえ、どうやって交換しようか。
純正のパーツリストはヤマハ公式サイトで公開されているため、DIYで交換をすることも不可能ではありません。
サイドカバーの交換なら、外して付け替えるだけ。難易度も高くなさそうだし費用も抑えられるだろう。初めはそう考えていました。
ところが実際にパーツリストを確認したところ、思わず「うぅ~ん」と唸ってしまいました。
というのも、使用されているパーツの数が想像以上に多かったのです。
固定用のリベットやナットはもちろんのこと、振動を吸収するためのクッションやダンパー、左右どちらで使用すべきかわからないパーツなど、全部で24種類ものパーツが使用されていました。
どのパーツを新しく買い、どのパーツを流用すればいいのか。パーツリストを眺めただけでは判断がつきません。
「自分でするのは止めておく?」
「そうだねぇ。注文のハードルも高いけど、交換中に手間取って車体にキズでもつけたら元も子もないもん」
一瞬で話がまとまり、最寄りのレッドバロンに電話をかけました。すると、電話口のサービスマンは即答。
「それなら、あの部品とこの部品を注文しておきますね!」
さすがはプロ。これでひと安心と、早くも胸をなでおろしたのでした。
プロのテクニックが光る!
予約当日。XSRを工場に運び込んだサービスマンは、迷いのない手つきで作業をスタートしました。
まずはシートと古いサイドカバーを取り外します。
…と文字にすると簡単そうなのですが、そうはいきません。
XSRのサイドカバーは一般的なネジ式のナット留めではなく、脱着にコツが必要な金属製のピンやサイドカバー本体のツメで固定されています。
サービスマニュアルに手順自体は載っていますが、力のかけ方を間違えると破損の可能性もあり、素人では部品や工具の扱い方に不安が拭えません。
その点サービスマンの作業は素早く、そしてなにより正確です。
作業開始直後から、早くも「さすがプロ!」と拍手をすると同時に「自分で交換しなくてよかった…」と再び胸を撫でおろすことになりました。
さて、ここで登場するのが新品のサイドカバー。
ツヤツヤと輝くサイドカバーは、ただそのまま取り付けるのではありません。
まずは裏側にダンパーを貼り付け、
続いてグリルを取り付けます。
「このグリルは、古いサイドカバーからの流用で大丈夫なんです」と話すサービスマン。
全部を新品に交換するのではなく、再利用できるものはきちんと教えてくれる。ちょっとしたパーツではありますが、その心づかいが嬉しくなりました。
ちなみに、グリルを固定するためのナットも少し変わった構造です。
サービスマン曰く「汎用品だから珍しいものじゃないですよ」ということですが、もしも私自身が作業をしていたなら、間違いなくここで苦戦してしまっていたハズです。
サイドカバーを車体に取り付けたら、最後に「XSR900」のロゴステッカーと保護用の透明シールを貼り付けて作業完了です!

自分で貼るとなると位置決めに悩むところですが、サービスマンにとっては「今回は小さなステッカーなので簡単でした」とのこと。
余裕のある姿を眺めながら、もはや何度目かわからない「レッドバロンにお願いしてよかった!」という気持ちがこみ上げました。
大満足の仕上がりに!
作業後、ドキドキしながら夫のもとへXSR900を持って行きました。
どんな反応が返ってくるのか、緊張をしながら見守っていると…
「めっちゃキレイに直ったな。これなら新車の時と見分けがつかないね!」
大満足な様子に、心の底からホッとひと安心です。
今回サイドカバーの交換にかかった時間はわずか30分ほど。費用としても、作業の丁寧さと技術力を考えると十分に納得できる内容でした。
──こうして、XSR900のトラブルは無事に解決。
新車が早々に傷ついてどうなることかと思いましたが、レッドバロンの親切な対応のおかげで円満に終わらせることができました。
筆者は今後、ウエアの金具をしっかり確認した上でツーリングをすることを肝に銘じました。
皆さんもどうかお気を付けくださいね!
