来るべき……というか、すでに来てしまった冬(しかも今年はめっぽう寒い!)に備えて、レッドバロンから発売されているオリジナル電熱グローブ『ROM ゼロスグラブ ヒート2』を入手。

前回の記事では、自宅でそのディテールを確認したが、やっぱり家では本当の良さはわからない!

というわけで、寒風吹き荒ぶなか、東京西部の山間ツーリングスポット・奥多摩へ我が愛車・XR BAJAで行ってきた。

ROM ZEROS GLOVE HEAT2
2万1780円(税込)
サイズ:S/M/L/LL
カラー:ブラック
セット内容:グローブ本体(左右)、専用バッテリー(2200mAh)×2個、専用充電器(1台)、取扱説明書/保証書

都内はポカポカ。電熱不要?

東京西部・小平市にある自宅を出発したのは午前10時。早速電源をONしようかと思ったのだが、外は暖かい。バッテリーを温存しておきたかったので、とりあえず電源を入れずに走り出すことにした。ちなみにこの日の東京都の予想最高気温は11℃である。

電源は入っていないが、手先が冷えるということはない。

前回の記事にも書いたが、『ROM ゼロスグラブ ヒート2』はそもそもウインターグローブとしての基本性能が高い。甲側の中綿素材には防風・防水性に優れたデュポン社のコンフォマックスを、手のひら側には薄くて高い保温性を持つシンサレートを採用しているのだ。

そのため、電源が入っていなくても十分に使えてしまう。

これはありがたい限りである。

『ROM ゼロスグラブ ヒート2』に付属しているバッテリーは2200mAh(片手分)で、ハイパワーで約2時間、ノーマルで約3時間、セーブで約4時間の使用が可能。セーブモードにしても、1日中使えるわけではない。そのため、節電できるときには節電しておきたい。

小河内ダムの「大麦代園地駐車場」に到着。ここは奥多摩ツーリングの人気休憩スポット。

休日だと大勢のクルマやバイクで賑わうのだが、平日はご覧の通り。

バイク駐輪場もあり、ツーリングライダーの憩いのポイントなのだが、取材当日はほとんどバイクはいない。

なんだか寂しいなぁ……なんて思っていたら、身体も冷えてきた。

ちなみに大麦代園地駐車場には自動販売機はなく、売店がある。僕が到着したときには開いていて、ホット缶コーヒーを買うことができたのだが、ひと息ついて「さあ撮影しよう」と思ったときにはシャッターが降りていた。

あまりにもクルマやバイクが少ないため、早仕舞いしたようだ。

あと15分到着するのが遅かったらと思うと……ゾッとする(苦笑)。


いよいよ電源ON!!

駐車場を出発する。標高が高く、だいぶ寒くなってきたので、いよいよグローブの電源を入れる。

まずはハイパワー。すると、あっという間にグローブ内が暖かくなってきた。温もりを感じたら、ノーマルモードに変更。これでも十分に奥多摩の寒さを乗り切れるはず!

さて、奥多摩湖を左手に見ながら西進していく。

しばらく進んだ後、都内近郊屈指のワインディングロード「奥多摩周遊道路」に入るのが定番のツーリングルートだ。しかし、この日は一旦、周遊道路には入らず西進を続ける。

暖かさに慣れてきたので、途中、信号待ちのタイミングでノーマルモードからセーブモードにレベルダウン。バッテリー残量を気遣う。

 

道の駅 たばやま
山梨県北都留郡丹波山村2901


次の目的地は、東京都から県境を越えてすぐにある「道の駅 たばやま」である。

農林産物直売所のほか、日帰り温泉もあるが、道の駅としてはこじんまりとしている。


しかし、屋根付きのバイク駐輪場が完備されているなど、ライダーには優しい。

こういう場所って、僕は好きだな!

だけど、もちろん目的は屋根付き駐輪場ではなく……


鹿ばぁーがー!

ジビエ肉を使ったハンバーガーで、イチ押しメニューとのこと。

TABAテラス
山梨県北都留郡丹波山村2901 道の駅たばやま
営業時間 10:00〜17:00
定休日:無休


道の駅内にある軽食堂「TABAてらす」でいただく。

ちなみに鹿そばや鹿カレー、鹿コロッケなどもあって、手軽な鹿料理がいろいろと楽しめる。

鹿ばぁーがー 800円
アイスコーヒー 300円


さて、実食。肉の臭みはなく、旨味をしっかり味わうことができた。野菜は新鮮でシャキシャキ。オリジナルのソースも濃厚で、肉に合っていて絶品!

たしかにめちゃくちゃ美味しいのだが、フライドポテトなどの付け合わせはなく(別売設定もなし)、単品のみ。これだけでお腹いっぱいになるのはちょっと難しいので、あくまでも軽食としていただくのが良いかと思う。

来た道をUターンし、奥多摩周遊道路に入る。この辺りは都内でも屈指の標高となり、また一段と寒い。途中で駐車場に入り、ハイパワーモードに変更。

電光掲示板を見ると、気温は7℃とのこと。

撮影のためにグローブを外したら、あっという間に冷え切って、冷たいというより痛い……。それでも、グローブを装着した途端、全然寒くなくなるのだ。

このあと、ノーマルモードで奥多摩周遊道路を走りきったが、寒さを感じることはなかった。暖かポカポカというわけではないが、普通の防寒グローブでも手が底冷えしてしまう気温である。そんななかを少し涼しさを感じるレベル……いうなれば、秋にスリーシーズングローブをつけているような感じで走れるのだ。

写真は撮影のため「ハイパワー」だが、実際には「セーブ」と「ノーマル」を切り替えながら走ることが多かった。


これならもう、冬の寒さなんて怖くない!

これからますます寒さが厳しくなっていくが、それでもバイクに乗りたい!! というライダーにとって『ROM ゼロスグラブ ヒート2』は、十分に選択肢に入るだろう。


『ROM ゼロスグラブ ヒート2』の性能や使い勝手をおさらい

実際に1日つけてみて、『ROM ゼロスグラブ ヒート2』はどうだったのか? あらためて振り返ってみたい。

フレックスグリップが秀逸

ハンドルグリップを握りやすい形状にカッティングした「フレックスグリップ」の効果はテキメン! 意識しなくても、自然とグリップを握ることができ、疲労感の少なさを実感できた。

スマホへの感度がビンビン

これまでスマホ対応のグローブはいくつも試してきたが、感度の良さは間違いなくトップクラス。

スマホ対応とは名ばかりで、今まで何度も「全然思い通りに動かんやんけー!」と思ってきたが、『ROM ゼロスグラブ ヒート2』ではちょっとビックリするレベルで自在に操作することができた。

滑り止めがしっかり仕事をしている

手のひら側に貼り付けられた滑り止めの効果も特筆すべきポイント。グリップにしっかり密着してくれる。

フレックスグリップの効果も確かだが、滑り止め効果も疲労感の少なさに寄与していることは歴然。こうした細かい配慮を見ると「本当にバイクが好きなスタッフが開発したんだろうなぁ」と嬉しくなってしまうのだ。

大きめスイッチで手軽にこまめにモード変更が可能

ハイパワーモード(バッテリー満タン)


本文でも触れている通り、この日のツーリングではバッテリー温存のため、こまめにモードを変更した。まずハイパワーでグローブ内を急速に温め、出発する前にノーマルモードへ。

ノーマルモード(バッテリー満タン)


慣れてきたら、さらに信号待ちの合間などでセーブモードへ変更。

寒いかな? と思ったら、再びノーマルモードへ戻すなど調整しながらツーリングを楽しんだ。

セーブモード(バッテリー満タン)


こうして気軽にモード変更ができるのも、大きめのスイッチがカフス上面に配置されているからこそ。バッテリー式のデメリットを最小にするための工夫がこらされているのだ。

しかし、そうしてバッテリーを節約しながらも、結局10時に出発し、16時半にはバッテリー残量が尽きてしまった。

ラージバッテリーを追加購入!

そこで僕が向かったのが……

レッドバロン東大和
東京都東大和市芋窪5-1107-1
tel.042-566-6051
定休日:火曜日(祝日は営業)


お馴染み、レッドバロン東大和。ちょうど帰り道に店舗があるのだ。

出迎えくれた井口店長に来店の目的を話すと、ちょうど在庫があるというので即購入!

その目的とは、そう、ラージバッテリー(3000mAh)である。

ちなみに、今回は偶然にも店舗に在庫があったが、基本的には注文を受けて取り寄せとなることが多いので、注意が必要だ。

写真右:バッテリー(3000mAh) 4400円(税込)/1個
写真左:バッテリー(2200mAh) 3850円(税込)/1個


今回、ツーリングをして分かったことは、『ROM ゼロスグラブ ヒート2』の実力は優秀。真冬のライディングも快適にこなしてくれるということ。

ただし、通勤程度なら付属の標準バッテリー1組で十分だが、ツーリングとなると、やはり少し心許ない。そこでラージバッテリーの追加購入を強くおすすめしたい。

標準とラージの2組があれば、これで「優秀」が「最強」にレベルアップ! 真冬の強すぎる味方になってくれるに違いない。

【関連記事】
【ROM ゼロスグラブ ヒート2】冬ツーリングに強すぎる味方が現れた!
【ROM ライディングレインスーツ】雨の日のライダーのためを考えた、レッドバロンのすごいヤツ!
【ROM ライディングレインスーツ】バイクに適した性能&ディテールに脱帽!
「ROM ZEROSヘルメット」が万能すぎて、もう手放せない!
「ROM ストリートデモ」は気軽に使えてスタイリッシュなストリートジェットヘルメット

SHARE IT!

この記事の執筆者

この記事に関連する記事