レッドバロンの用品ブランド「ROM」からリリースされているゼロスヘルメットがフルチェンジし、「ゼロスヘルメット ジェット2」に進化した。従来型で気になっていた点が改善されており、実にウレシイ! 前作と比較しながら、新型のポイントをチェックしてみよう。
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11年ぶりに全面刷新、帽体から完全ニューとなった
レッドバロンが展開するオリジナルバイク用品ブランドが「ROM」(REDBARON ORIGINAL MOTORCYCLEGEAR)。信頼できる品質とリーズナブルな価格を両立し、コスパに優れるのが魅力だ。全国のレッドバロンユーザーの声を反映し、ライダー目線の使い勝手にこだわっている点も見逃せない。
そのROMから登場した最新作が「ゼロスヘルメット ジェット2」だ。筆者は前作のゼロスヘルメットを普段愛用しているが、使い勝手が大幅にアップしたという。さっそくレッドバロンからお借りして試してみた。
前作のゼロスヘルメットは、国内で最初期に登場したインナーバイザー付きヘルメットとして話題になった。新作もバイザー内蔵ジェットなのは同様だが、全面的にリニューアルされている。
まず帽体は、旧モデルのABS樹脂から高強度なFRP製に刷新。デザインも大きく異なり、前後方向に長いエアロフォルムとより深いリブラインを獲得している。これにより空力性能も向上したという。
内装や衝撃吸収ライナー、バックルも全面見直し
新作では、帽体を2サイズ用意したのもトピック。 小さいサイズ(S~L)には小さい帽体を、大きいサイズ (XL、XXL)には大きい帽体を用意することで、シェルの小型化と軽さ、フィット感と安全性を追求した。従来はXLが最大だったが、新作でXXLが登場したのも帽体を2種類に分けた恩恵の一つだ。
そして内装も全くの新作だ。衝撃吸収ライナーはブラックアウトされ、一定レベル以上の衝撃を受けると、その部分が白くなることで継続使用の判断ができるというスグレモノだ。
帽体形状の変更と同時にチーク(頬)パッドも当然、大型化され、フィット感が高まった。
また、ヘルメットホルダー用のDリングを使用する時だけ引っ張り出す構造に変更。従来型は常にDリングが露出していたため、帽体に当たったり走行風でブラブラするシーンもあったけど、よりスマートな使い心地になった、
より安全性の高いワンタッチバックルにも注目だ。従来型は受け側のベースが金属製、挿し込む側が樹脂製だったが、新型ではともに防錆加工が施された金属(スチール)製に。万一の際に破損して外れる危険性がより少なくなったのだ。
筆者が待ち望んでいたスピーカーホール、ついに新設!
私が声を大にして特筆したいのはスピーカーホールの新設だ。従来型のインプレで書いたとおり、従来型はスピーカーを後付けするスペースがほぼなかった。これが新作ではしっかり確保されている。
従来型に厚さ12mmのスピーカーを装着していたところ、耳を圧迫してしまい、長時間経つと頭が痛くなっていた。ところが新型ではスピーカーがピッタリ収まり、何の違和感もない。これならインカムを装着してのロングツーリングでも大丈夫。インカムはライダーの必需品になりつつあるだけに、これは嬉しい。
筆者が記事に書いたから改善してくれたわけではないだろうが(笑)、ユーザーから同様の意見が多かったのだろう。この柔軟性のある開発姿勢に素直に拍手を贈りたい。
[ファーストインプレ]ホールド感やムレにくさがレベルアップしていた
高速道路やツーリングでの使い勝手などの詳細なインプレは後日お届けするが、まずはさっそく街乗りしてみた。
前作は手軽で浅い被り心地だったが、新作はよりやわらかく全体を包んでくれるホールド感に。特に頬部と後頭部のサポート感が前作より大幅にアップしていて好印象だ。
気温27度の五月晴れの下でも内部はムレなく、心地いい。延長されたシールドによって巻き込み風も前作より少なく、全方位的に快適だった。
ゼロスヘルメット ジェット2は5月2日から順次発売開始。全国のレッドバロン店頭でしか買えないので、気になった人は最寄りの店舗まで足を運んでみよう。