三河湾を見おろす穴場ワインディング

 三ヶ根山スカイラインは、愛知県の西尾市東幡豆町から蒲郡市の形原温泉にいたる有料の観光道路で、標高350mほどの尾根を約5㎞の距離に渡って駆け抜けるワインディングロード(通行料金は125cc超のバイクだと280円)。6月から7月初旬にかけては、沿道に約70,000本のアジサイが咲き誇ることから「あじさいライン」の愛称で呼ばれることも。
 海のイメージが強い観光都市・蒲郡からすぐの場所に山岳ワインディングがあるってことは貴重です。くわしくは後述しますが、三河湾の展望も素晴らしい! なのに地元以外のライダーにはそれほど知られていないようで、穴場的な絶景路といえるかも知れません。

第1見晴台にはぜひ立ち寄って!

三ヶ根山スカイライン

 三ヶ根山スカイラインの山頂駐車場付近には、絶好のビュースポットが。それが第1見晴台です。ちょっとした公園のように整備され、四阿(あずまや)もあれば、たくさんのベンチもあります。山頂駐車場には男女別トイレもあるので、休憩にはもってこいの場所でしょう。
 第1見晴台からは、三河湾が見おろせます。西尾市や蒲郡市の街も眼下に広がります。三ヶ根山スカイラインを管轄する愛知県道路公社によれば、「蒲郡市街から竹島、渥美半島、太平洋はもちろん、天気の良い日には伊良湖岬から鳥羽方面、名古屋市街の高層ビルまで見渡せます」ということです。伊良湖(いらご、と読みます)岬や名古屋の高層ビルまで見えるなんて!
 三河湾から吹きあがってくる風が心地いい、第1見晴台。僕が訪ねたのは、7月上旬でした。あちこちに咲いていたアジサイが、いい香りを発していました。

三河湾スカイラインは要注意

 三ヶ根山スカイラインから連なる三河湾スカイラインは、ちょっと注意が必要です。三河湾スカイラインも、かつては観光有料道路だったのですが、2006年に無料開放されてからは道路の維持管理が悪くなってしまいました。舗装はボロボロ、沿道の木々は伸び放題で、道路上に無数の枝がはみ出ています。日当たりも相当に悪くなってジメジメした印象で、交通量が少ないせいもあってアスファルトには苔も生えていたり。オフロードバイクや軽量アドベンチャーで冒険気分を味わいたいなら話は別ですが、初心者にはおすすめできません。

三河湾スカイライン

地元の誇り、スガキヤのラーメン

 三ヶ根山スカイラインで絶景のワインディングを楽しんだ後は、ラーメンを食べに「スガキヤ」へ行ってみてはいかがでしょうか。スガキヤは名古屋に本店を持つファストフードサービスチェーン。昔から「安くておいしい」と評判で、地元の方々から愛され続け、2021年に創業75周年を迎えました。愛知県だけでなく、静岡、岐阜、滋賀、三重、京都、大阪、奈良、兵庫の各府県にも店舗があるようですが、せっかくですから、お膝元でいただかなくちゃ。
 お店は独立店舗のほか、イオンやアピタやピアゴなどの大型スーパーやショッピングモールに入っていたりします。筆者が訪ねたのは蒲郡アピタ店。ショッピングフロアの2階の角にありました。

スガキヤ

 明るくて親しみやすい雰囲気。メニューを見たら、値段の安さにビックリ。ラーメンが330円、チャーシューが5枚も入った肉入りラーメンでも430円。セットメニューのビーフカレーが250円。ミニソフトクリームは110円。や、安い!
 テーブルでは部活帰りの高校生たちが、おいしそうにラーメンをすすっていました。そう、スガキヤはお小遣いの少ない腹ペコ中高生にとっては、救世主のような存在なのです。

スガキヤ

 これがスガキヤのラーメン。こってりスープに見えますが、味わってみると、あっさり。豚骨と魚介のダブルスープみたいな味わいで、さらに驚き。鰹節や煮干しの魚介スープに豚骨スープを合わせるのって、20年前に流行りだした手法じゃないですか。スガキヤはそのもっと前から、この味だった? 先見性ありすぎ!
 こんなにおいしいラーメンが、高校生のお小遣い感覚でいただけるなんて、そりゃあ大人気になるわけです。筆者が東海エリアで生まれていたなら、足しげく通ったはず。そうして〈青春の味〉は舌に刻まれ、大人になってからは〈故郷の味〉へと昇華し、やがては〈人生で忘れられない味〉となって生涯を共にするのでしょう。
 そういう味って、どの地域の方にもありませんか? 盛岡出身の筆者にとっては、高校生時代に300円で食べられた「盛岡じゃじゃめん」がそうです。貴方にもきっと、そんな特別な味があるはず。

スガキヤ熱愛者からメッセージが

 さて、今回この「三ヶ根山スカイラインとスガキヤのラーメン」について記事を作成するにあたり、ForRの編集担当に昨夜LINEで打診したところ、モーレツな勢いで大量のレスが。
「ただし! 愛知県民はスガキヤ愛が強いのでよろしくお願いいたします!」
 迂闊なことを書いたら、仕事を干されそうな雰囲気。編集担当は地元出身者だったのです。画像も送られてきました。
「【プチ情報】 イオンモール岡崎の中のスガキヤは、インスタ映えスポットあります」

スガキヤ

 おお? かわいいマスコットキャラクターじゃないの!
「以下、超補足情報です。1958年生まれのスガキヤのマスコットキャラクター『スーちゃん』。その愛らしい表情に、多くのファンがいて、スーちゃんのノベルティグッズやコラボ商品も多数展開しています」
 さすがは地元民。くわしいし、愛がある。さては学生時代から連日のように通い、〈人生で忘れられない味〉となって生涯を共にしているな?
 あ、また画像が。

スガキヤ

「私のスーちゃんグッズです! スガキヤ愛が炸裂してしまい引っ張り出してしまいました。この画像ははぜひ掲載してやってください!」
 いやはや、どんだけ好きなんだよスガキヤ(笑)。ってことで、そんなLINEをやり取りしているうちに、スガキヤのラーメンが無性に食べたくなってしまいました。
 また行かなきゃ、三河湾方面に。貴方もぜひ!


僕がバイクを「レッドバロン」で買う理由

 

 

 

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