埼玉県から延々と国道4号を北上し、「昭和レトロ」を巡るツーリングに出発した筆者。最後の目的地は「人力車&昭和レトロ館」だ。まさに今回のテーマそのものズバリのスポット。イカす展示物もさることながら、最大の見どころは……!?

※追記(2022年8月4日):タイトルを修正しました。

 ※これまでのおさらい
【昭和レトロ四番勝負】わりぃ今オレ東京駅でメシ食ってんだわ【その一】
【昭和レトロ四番勝負】”一番星”桃次郎に遭える? 「TS」寄ってくか!【その二】
【昭和レトロ四番勝負】オトナ空間で’80年代に強制タイムスリップ【その三】

営業に間に合わず!? しかも名物館長といきなり遭遇 

ツーリングの最後の目的地に選んだのは、栃木県那須郡那須町にある「人力車&昭和レトロ館」だ。昭和ゆかりの展示物が満載され、街並みも再現されているとか。そして、ライダーとして見逃せないのが「CB750フォア」の展示だ。

CB750フォアと言えば、1969年=昭和44年にデビューした歴史的名車。実質的な世界初の直4量産車で、まさに昭和を代表するバイクの一つだ。

さて、「ゲーム24SAITO石上店」を後にして、最後の目的地に急いだ。時刻は16時20分。昭和レトロ館の営業時間は17時30分までで、ここから40分程度かかるからだ。

ちなみにゲームSAITO石上店の前に、愛車スーパーカブ110の慣らし運転(500km)がついに終了! ペースを上げて昭和レトロ館に向かう。出発時からつきまとわれた雨は時折強くなるものの、小ぶりになっている。

昭和レトロ館に着いたのは、ちょうど17時頃だった。
おっと入口前では「鉄腕アトム」と「鉄人28号」がお出迎えだ!

↑ついに来た最後の目的地「人力車&昭和レトロ館 新風亭」。●料金:大人(高校生以上)1000円、小人(小中学生)600円、小学生未満無料 ●栃木県那須郡那須町大字高久甲字西山5805-22 ●0287-74-5333 ●営業時間:9時~17時30分(不定休)(11月~3月末までは9時~17時) ※閉館時間は変更の場合があるので、問い合わせを https://yyyoosshhii.wixsite.com/jinrikisya


相当な強行軍ながら30分で無理やり見てしまおう、と思ったら、館内から出てきた初老の男性から
「なんだお前、もう終わりだよ!」
とイキのいい声をかけられた。

間違いない、この人が館長さんだ(笑)。

実は、昭和レトロ館に行ったことのある知人から事前に話を訊いていた。
「最大の見ものは館長だよ!」と。何やら高倉健と菅原文太を足して二で割ったような人だとか(笑)。目の前の人物は、まさにそんなカンジだったのだ。

あと30分時間があるはずなので、その旨を話し「そこをなんとかお願いします~」と説得しようとしたが「ダメだよ、これから用事あんだよ!」と取りつく島もない。

仕方ない……。翌日、那須である仕事を終わらせてリベンジすることにしようと気を取り直す。駐車場を出ると入口に「17時閉館」と書いてある!? 昭和レトロ館のWEBサイトには「17時30分閉館」と書いてあったが、時間が変更されていたようだ……。

翌日に再訪問、内部に昭和の異空間が広がっていた!

翌日夕方、再度来訪した(この日は雨は降っていない)。今日は閉館までタップリ時間がある。入口の販売機で券を購入し、中に入るといきなり館長がお出迎え!

私の顔を覚えているかはわらからないが、昨日とは打って変わって
「どうぞどうぞゆっくり見ていってください!」
と大歓迎の様子。

さらに中に入っていくと、様々な昭和らしい風景や建物が再現されている。

↑まず交番。黒電話とデスクライトがレトロだ。取調室のようでもある。「お前がやったのか!」「つい出来心で・・・・・・」。カツ丼も食わせてほしい。

 

↑銭湯。ブリキの看板、木製のロッカーとカゴなどがナツカシイ。

 

展示スペースはかなり広い。銭湯ののれんをくぐると、次にたばこ屋、理髪店、寿司屋などが再現されている。いずれも造りこみがすごい!

↑昔ながらのたばこ屋。子供の頃、お父さんに買いに行かされた人も多いのでは?

 

↑理髪店。こういうイスありましたね。そして週刊平凡、床に置かれた「マイルドセブン」ゴミ箱にも注目。

 

↑こういう寿司屋はまだ住宅街あたりにありそう。ピンクの公衆電話がポイント!

昭和30~40年代の住まい、ノスタルジーに浸る!

これらの商店街っぽい展示を抜けると、当時の住宅が再現されたエリアに。

↑昔ながらの「塀」と看板に、木製のおもちゃ。

 

↑テレビもあるし、時代は昭和30~40年代頃だろうか。ちゃぶ台がナツカシイ。キャラクターの絵が入ったアルミの弁当箱を使ってたなぁ。

 

住宅の展示を見ながら、またもタイムスリップしてしまった。

もう45年も前の話だ。私の実家は栃木の田舎なのだけど、昔の実家はこんなイメージに近かった。しかも土間があり、馬を飼うスペースがあったのだ(!)。物心がついた頃に馬はいなかったが、「馬は家族のように大切されていた」と聞かされた。
その影響で今もバイク(鉄馬)に乗っているのか!?(そんなわきゃない)

↑おぉ「ゲーム24SAITO石上店」にあったハイアースの看板がここにも!


さらにお店ゾーンが続く。薬局、中華料理屋、酒屋、パチンコ屋。どれも現代にもあるものだが、装いは全く違う。

 

↑サトちゃん、サトコちゃんに、ケロちゃん。左側で見切れているのがタモリちゃん。

 

↑レコード屋に「製氷問屋」! なぜかガリガリ君の飾り(写真右端)だけは新しい!

 

↑酒屋の内部には当時の缶がたくさん。このタル型のビール、昔はあったなぁ。ウチの親父がよく飲んでた。

 

↑パチンコ台は実動状態。手で一玉ずつ弾く、昔ながらのパチンコだ。子供の頃、連れられて遊ばせてもらったなぁ。本来は遊べるのだが、この時(2022年6月)はコロナ禍で手を触れるのはNGだった。

 

これで展示物は半分~3分の2。よくぞここまで緻密に再現したなと感心してしまう。これらの展示物はナント、館長の私物であるというから驚く。そして館長は色々な意味で(やはり)只者ではなかった! その様子は後編(その四の二)でとくと紹介しよう!

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