近年の登山ブーム。登山口周辺の駐車場には登山者が乗ってきたクルマが溢れ、ちょっと出遅れると駐車場に入れず登山口に辿り着くまで一苦労…。なんて状況が当たり前になっている。でもね、バイクを使えばスイスイっと、登山口までアプローチできてしまうのだ!!

上高地の表玄関、長野県松本市の沢渡駐車場。上高地は通年マイカー規制が敷かれてシャトルバスやタクシーに乗り換える必要があるため、夏休みシーズンともなれば近隣の駐車場がこのとおり大混雑。

上高地の表玄関、長野県松本市の沢渡駐車場。上高地は通年マイカー規制が敷かれてシャトルバスやタクシーに乗り換える必要があるため、夏休みシーズンともなれば近隣の駐車場がこのとおり大混雑。

バイクで行けば登山口へスイスイアプローチ!?

登山がブームとなり、“山ガール”なんて言葉が流行ったのは2000年代後半だったと記憶しているが、今は2026年。すでに15年以上ブームが続いていることになる。大変なのは人出の多さで、山は若者やインバウンドの海外旅行者にも親しまれ、休日ともなれば多くの登山者で賑わう。

沢渡駐車場から上高地へは、専用のシャトルバスが出ており、料金は片道1500円。おすすめは往復チケットの購入だ。というのも、復路の上高地のバスターミナルではバスを待つ前に、まず復路のチケットを買うため行列が百メートル単位で伸び、2時間待ちも当たり前だとか。

沢渡駐車場から上高地へは、専用のシャトルバスが出ており、料金は片道1500円。おすすめは往復チケットの購入だ。というのも、復路の上高地のバスターミナルではバスを待つ前に、まず復路のチケットを買うための行列が百メートル単位で伸び、2時間待ちも当たり前だとか。

 

こうなると大変なのは登山口での駐車スペース確保だ。マイカーを使った山へのアプローチは、電車やバスといった公共交通機関を使った登山に比べて登山口までの労力を大きく軽減できる。……のだが一方で登山口付近の駐車スペースをめぐる争奪戦を引き起こす。

少ない駐車スペースを求めて、前泊、朝駆けなんて状況が当たり前。まぁ、登山するなら、天候や安全確保の観点からも早めに行動した方が利点は多いのだが、それにしても近年の登山口周辺のスペース争奪戦は相当なもの。

上高地の大正池&田代池からは穂高連峰を一望。登山するかしないかはさておき、この北アルプスの代表的な景色を求めてやってくる観光客も多い。いずれにせよスッキリした山の姿を拝みたいなら午前中の行動がおすすめだ。

上高地の大正池&田代池からは穂高連峰を一望。登山するかしないかはさておき、この北アルプスの代表的な景色を求めてやってくる観光客も多い。いずれにせよスッキリした山の姿を拝みたいなら午前中の行動がおすすめだ。

 

山奥の未舗装路を走りに行く林道ツーリングを趣味にしていると、なんでこんな山奥に大量のクルマが停まってるの!? なんて状況によく出くわす。マイナーな山であっても登山道周辺の路肩はクルマで埋まり、登山道の入り口へ1km近く歩かなければならないような場所にまで、クルマの縦列駐車が続いていたりする。

北アルプスの長野側からのアプローチポイントである沢渡駐車場には、土日ともなれば多くの登山者がマイカーで訪れ、早い時間で満車となる。でもね、バイクならそんな状況でもすんなり停められるんです!

北アルプスの長野側からのアプローチポイントである沢渡駐車場には、土日ともなれば多くの登山者がマイカーで訪れ、早い時間で満車となる。でもね、バイクならそんな状況でもすんなり停められるんです!

 

そんな登山口までの足として、バイクは超便利な乗り物なのだ。皆さん知ってのとおり、バイクはクルマより機動性にあふれるうえに駐車スペースも取らない。登山口までのアプローチにバイクを使えば、朝の駐車スペース陣取り合戦に出遅れても問題なし。クルマが停められるようなスペースはないけど、バイクであれば置ける! なんてスペースはどこかしらにあるものだからだ。

僕個人の経験から言わせてもらえば、登山道の入口付近に駐輪できる確率はほぼ100%。よほど大きなバイクで行かないかぎり停められないなんてことはないと思っている。

沢渡駐車場にある“温泉山小屋ともしび”のバイク駐輪スペース。スタッフが常駐しており、ハンドルロックをしない状態でバイクを預ける。駐車場代も1日400円と良心的で3泊予定の山行なら3日分を前もって支払う。

沢渡駐車場にある“温泉山小屋ともしび”のバイク駐輪スペース。スタッフが常駐しており、ハンドルロックをしない状態でバイクを預ける。駐車場代も1日400円と良心的で3泊予定の山行なら3日分を前もって支払う。

 

今回、愛機のテネレ700と向かったのは、登山のメッカである北アルプスの上高地。…なのだが、ここも人気すぎて僕が生まれる前から通年のマイカー規制が敷かれており、バイクやクルマといった一般車両は走って行くことはできない。

まず麓のバスターミナルまで向かい、駐車場にマイカーを置いてシャトルバスに乗って入山することになる。今回僕が利用したのは、長野県松本市にある沢渡(さわんど)バスターミナル。マイカー規制があるような山域には、大抵こんなバスターミナルがあり、その周辺には公営・私営の駐車場が設けられているものだ。

…もうこれだけで大混雑しそうなニオイがプンプンしているが、この沢渡の駐車場も例外ではなく、夏休みや連休ともなると早い時間から満車になる。だけどバイクならスイスイっと停められるから山行予定も組み立てやすいのだ。

 

バイクによる登山口へのアプローチを行う場合、施錠できるパニアケースがあると便利。山を歩く間、ライディングシューズやウエアを放り込んでおけば、盗難や水濡れといった心配事が減る。またヒモ類が多い登山用のザックは大きめの防水袋に入れてくくりつけると安心だ。

バイクによる登山口へのアプローチを行う場合、施錠できるパニアケースがあると便利。山を歩く間、ライディングシューズやウエアを放り込んでおけば、盗難や水濡れといった心配事が減る。またヒモ類が多い登山用のザックは大きめの防水袋に入れてくくりつけると巻き込みの心配がなくなる。

 

沢渡駐車場には土産物屋が何軒かあり、そのうちの一軒、“温泉山小屋ともしび”というゲストハウスがバイク駐輪場を営んでいる。僕自身、このバイク駐輪場を利用するのは初めてなのだが、朝早めに到着したということもあるが、停まっているバイクは数台という空き具合。

駐輪場スタッフの話では、“屋根付きのガレージスペースに最大30台ものバイクが停められる”とのことだが、繁忙期でもバイク駐輪場がフルで埋まることはほぼないとのこと。バイクに乗って行くだけで、バスターミナルでの駐車スペース争奪戦に参加しなくていいのだから、バイク乗りならこれを利用しない手はないってもんだ。

しかも、“温泉山小屋ともしび”はゲストハウスとして宿泊が可能なほか、日帰り入浴の温泉施設もあり、下山後はひと風呂浴びてさっぱりしてから走り出すなんてことができて、何かと便利そう。

上高地の代表的な景勝地である大正池。その名のとおり大正時代に、正面の焼岳(やけだけ)が崩れた土砂で梓川が堰き止められてできた。今回の登山はこの焼岳(2455m)を目指す。

上高地の代表的な景勝地である大正池。その名のとおり大正時代に、正面の焼岳(やけだけ)が崩れた土砂で梓川が堰き止められてできた。今回の登山はこの焼岳(2455m)を目指す。

 

そんなわけで、バイク駐輪場にささっとバイクを預けて、ライディングシューズから登山靴に履き替える。大まかな距離や時間を記しておくと、朝4時に千葉の自宅を出発後、中央道経由で長野道に入り、松本ICから沢渡まで全行程約300km。

所要時間に関しては、8時半過ぎに沢渡駐車場へ到着したから休憩・給油もろもろ込みで4時間半くらい。沢渡駐車場へ向かう国道では、この時間帯でマイカーが連なりだしていたから、到着時間が9時以降になるともっと激しい混雑に巻き込まれるかもしれない。

今回は、結果的に9時発のシャトルバスでサクッと上高地に向かうことに成功。北アルプスなんていうメジャーな山域でもバイクによるアプローチの有用性をしっかり証明できたってわけだ。

本日の宿は嘉門次小屋。上高地から梓川上流方面に1時間ほど歩いたところにある明神池ほとりの山小屋だ。ここで学生時代、槍ヶ岳山荘でアルバイトしていた時にいた従業員が働いており、“昔のバイト仲間で30ウン年ぶりに集まろう!”となったのが今回の山行の始まり(中央が筆者)。

本日の宿は嘉門次小屋。上高地から梓川上流方面に1時間ほど歩いたところにある明神池ほとりの山小屋だ。ここで学生時代、槍ヶ岳山荘でアルバイトしていた時にいた従業員が働いており、“昔のバイト仲間で30ウン年ぶりに集まろう!”となったのが今回の山行の始まり(中央が筆者)。

嘉門次小屋の名物は岩魚(イワナ)の塩焼き。今晩はこの塩焼きをつまみに昔話に花を咲かせるとしよう。明日はいよいよ焼岳登山、晴れるといいな。

嘉門次小屋の名物は岩魚(イワナ)の塩焼き。今晩はこの塩焼きをつまみに昔話に花を咲かせるとしよう。明日はいよいよ焼岳登山、晴れるといいな。

 

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