埼玉から新潟まで下道ツーリングに出発した私。目的地である昭和レトロな「ホテル公楽園」で眠っていたら・・・・・・ある出来事が! そして朝の公楽園は少し変わっていて・・・・・・!? 衝撃の続編を読むべし!

<これまでのおさらい>
【昭和レトロ紀行 群馬~新潟編①】日本一有名な? 「とうふ店」に寄ってみた!
ンマーイ、長岡醤油ラーメンの本家で優勝!【昭和レトロ紀行 群馬~新潟編②】
’70年代にトリップ、ディープすぎる「ホテル公楽園」に泊まった!【昭和レトロ紀行 群馬~新潟編③】

真夜中の部屋に侵入してきたのは・・・・・・

深夜。寝入っていると、玄関先から音がした。顔を上げてみるとベッドから見える玄関から誰かがドアを開けて部屋に入ってくるではないか! 管理人だった。私の体は動かず、近づきつつある管理人の右手には斧が握られている。管理人は無表情な顔で、容赦なく私の体に斧を何度も何度も何度も振り下ろす。私はただ叫び声を挙げ続けることしかできない・・・・・。

――そんな夢を見た。全身は汗にまみれている。管理人さんが部屋にTVを修理に来たイメージが残っていたのだろうか(笑)。時計は3時30分を示している。それから寝付けず、明け方にようやくウトウト。7時前に起床した(引っ張った割に大した事件ではなく申し訳ございません)。

↑朝だと意外とフツーなカンジ!?


それにしても何て夢だ。いい空気を吸おうと窓を開けたら、清清しい天気と景色が広がっていた。

↑窓の外に広がる視界一面の田んぼ。空気も澄んでいる。昨日の不気味さが嘘のようだ。

↑ギャー!!

 
すばらしい景色で悪夢が帳消しになったと思ったのに、窓の鍵で台無しに。
昨晩から気持ち悪いなと思っていたのだが、日の光に照らされるとさらにキモい。ゴムが加水分解しているのか、虫の卵でも植えつけられているような形だ・・・・・・。

朝飯はトースト自販機でキマリ!


まぁいい(何度目だ)。朝飯はオートパーラーの自販機のトーストと決めていた。1階に下りると、おっと朝7時ながら既に2~3名の客が! 宿泊客ではない雰囲気で、さっそくゲームをやっておられる。

↑冷凍食品の自販機には、新潟を代表するB級グルメ(?)「イタリアン」も。あんかけパスタみたいなものらしい。コッチと迷ったが、初志貫徹でトースト!

↑トースト自販機はチーズとハムの2種類。使えるのは100円玉のみ。

↑300円を投入すると「トースト中」の文字が点灯! ガコンと音がして出来上がり。

↑出た~銀色のブツ。熱いので注意して運搬。持ち運ぶための小さい耳がある。


 
 さっそく朝飯。うーん、味は可もなく不可もなく(笑)。パンはカリッではなくフニャッで、チーズもトロリではなくパサッとしている。ただ食パン2枚を使っているのでお腹がシッカリ満たされたのはグッドだ。

↑トーストはこんなカンジ。温かいけどカリッ&トロッ感は薄い。申し訳ないけど「オートパーラー上尾」のトーストのほうが断然ウマい。


帰り際にUFOキャッチャーを何気なく見た。・・・・・・アレ? 景品が違う!

↑夜はエロDVDだったのに、朝7時には健全なオモチャに変更されていた(もちろん大人のオモチャではない)。・・・・・・やり手だ。


 いつの間に入れ替えたのか? 銀色のDVD自販機とテ○ガキャッチャーも確認したら、コッチはそのままだった。なぜだ・・・・・。
 
さらに改めて外観を見てみると、朝だと意外にも爽やかだ(?)。

そして暗くて気づかなかったディティールが色々見えてきた。

↑フロント手前の壁。「創業25周年特別企画」ってナンダ? 25年前からずっと継続中!? そしてガラスは豪快に割れっぱなし。

↑そして壁には「山修商店」の文字が。前回お話を伺った「米屋」の名残りかもしれない。昭和51年7月27日竣工とある。1981年だから、42年前だ。

 
鍵を返却してチェックアウト。フロントには昨日の管理人とは違う方がいた。
「お気をつけて」と送り出してくれた。

ホテル公楽園は、'70~'80年代の日本を体感できる生きたテーマパークのようなものだ。その独特すぎる存在感もさることながら、管理人さんをはじめとしたスタッフの涙ぐましい営業努力も印象的だった。恐らく予算は限られているのだろうが、放っておけば朽ち果ててしまう40年前の古い施設を掃除や接客などのマンパワーで必死に踏み留めている。

それにしても一泊2900円はとんでもないコスパだ。ありえないシチュエーションだが、私なら漫画喫茶で寝るより公楽園を選ぶ。
せめて3000円にするとか、正直もう少し値上げしてもいいんじゃないかと思う。これを読んでいる方もツーリングの際はぜひ旅程に組み込んでみてほしい。値段以上の“濃い”経験が必ず得られるハズだ。もちろん普通のホテルに泊まりたい人にはオススメしかねますが・・・・・・(笑)。

見どころタップリな日本海沿岸をプチツーリングしてみた

帰路につく前に、せっかく日本海の近くまで来たのだから海を見ない手はない! ということで寺泊港へ向かった。

↑国道116号を進むと、巨大な看板が。この県道22号線に入ると寺泊港に到着する。


公楽園から30分もせずに日本海に到着。あたりをぶらぶらしてみた。

↑寺泊港。平日だけど、そこかしこに釣り人が。

↑魚の市場通り。8時前なので、どの店も営業しておらず。私の住む埼玉にもある「角上魚類」本店も発見。

↑ホンモノの海の幸が。食べたかったけどまた今度!


ついでに、田園やアップダウンの多い海沿いなどドラマチックに景色が変化する越後七浦シーサイドライン(国道402号)も走る。

↑越後七浦シーサイドラインにある獅子ヶ鼻大橋の駐車場。遠くに佐渡を望む。天気はどんよりと雲が垂れ込め、雨が降りそう。

↑国道402号からシーサイドラインとスカイラインのどっちも楽しめる。一つの看板に二つの表記があるのは珍しい!?

↑燕市と言えば、江戸時代の禅僧、良寛が修行した地でも有名。ワインディングを駆け上がって国上寺に来たのだけど、敷地が広く、徒歩で廻るらしい。メンドくさい……じゃなくて、腰を据えて見学したいので、こちらもまたいつか!

おお珍しい! バイク通学の高校生と出会う 

日本海も見たし、帰路に着くことにしよう。そうそう、帰りにも寄りたい所があるのだ。
 
その一つが、新潟県湯沢町にある毛渡沢橋梁。レンガでできた昭和レトロな橋らしい。その道中で、ある出会いがあった。
 
国道17号を快調に飛ばして長岡市を抜け、小千谷市のコンビニで一休みした。すると制服姿の高校生がスクーターでコンビニに乗りつけてきた。これは珍しい! 関東圏ではついぞ見かけない光景に驚いてしまった。
 
買い物を終えた高校生が戻ってくるのを待ち、話しかけてみた。スラリとした長身で真面目そうな好青年だ。あやしいオッサン(私)が少し話を訊かせてほしいと話を切り出すと、少し驚いた表情を見せたが、気さくに応じてくれた。

県立小千谷西高校の生徒さんで、学校から認可されればバイク通学がOKという。
自宅との距離が遠いなどの事情があれば許可されるが、バイク通学している生徒はわずか4人とのこと。彼は、学校まで徒歩1時間程度の距離なので認められたらしい。

バイクの排気量は50ccまでだが、スクーター以外のスポーツタイプでも大丈夫とのこと。通学時間はバイクで20分程度というから徒歩より大分ラクになったはずだ。

↑小千谷西高校の生徒さん。webサイトに載せてもいいか尋ねたら、快く了承してくれた。時間を取ってくれて、ありがとうございました。将来、バイクを購入する際はレッドバロン長岡が近いですぞ!


私が生まれたのは3ない運動が盛んな土地柄。もう30年以上昔の話だけど「高校生にバイクなどとんでもない」という風潮が強かった。内緒で教習所に通って学校に連絡された人もいたなぁ。3ないは事実上廃止されたとはいえ、まだまだバイク通学は難しい。こうした柔軟な対応は素晴らしいと思う。

【次回で恐らく完結! もうちょっとだけ続くんじゃ】
 
 

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