毎年、ゴールデンウィーク最初の週末に開催している『ビッグアドベンチャーバイクデイ』、通称『B・A・D(バッド)』が今年も開催され、50人ものアドベンチャーライダーが成田モトクロスパークのオフロードコースを楽しんだ。このイベントはBMW公認インストラクターであり、鈴鹿8耐への出場経験もある鈴木大五郎氏が主催しているオフロード走行会で、対象をBMWのGSシリーズはもちろんCRF1100Lアフリカツインやテネレ700など、排気量の大きなアドベンチャーツアラーに限定。重く大きなアドベンチャーツアラーで遊べるオフロード環境を作って存分に楽しんじゃいましょうという内容だ。

『ビッグアドベンチャーバイクデイ』を主催するのはBMW公認インストラクターであり、鈴鹿8耐への出場経験もある鈴木大五郎氏

アドベンチャーツアラー向けのオフロード走行会『ビッグアドベンチャーバイクデイ』を主催するのはBMW公認インストラクターであり、鈴鹿8耐への出場経験もある鈴木大五郎氏。

 

『ビッグアドベンチャーバイクデイ』の最大の特徴は初心者ファーストであること。アドベンチャーツアラーというと、大きく重い車格のおかげで林道ツーリングに行きたいけど不安……なんてライダーもきっと多いことだろう。そんなオフロードへのチャレンジに二の足を踏むアドベンチャーツアラーオーナーのオフロードデビューを応援したいという思いがこの『ビッグアドベンチャーバイクデイ』には込められている。

恒例の下見ツアー

『ビッグアドベンチャーバイクデイ』恒例の下見ツアー。開会式の後は、準備運動をかねて参加者全員で主要コースを歩いて入り口や出口、注意箇所などを確認していく。

 

そのため『ビッグアドベンチャーバイクデイ』のコンテンツは、成田モトクロスパークでのフリー走行はもちろんだが、追加費用なしで初心者向けのスクール(申込順で定員になり次第締め切り)が受けられるようになっている。スクールは午前、午後の2回実施しているものの、午前中にスクールを受講して基本的な技術を身につけ、午後のコースデビューを目指すなんて参加者が多いようだ。

『ビッグアドベンチャーバイクデイ』スクールの様子

スクールでは、スタンディングポジションの説明や愛車の特性理解など、アドベンチャーツアラーでオフロード走行をするための基本の習得からスタート。本コースを走るための基礎練習だと思っていい。

 

スクールでは、オフロード走行ならではのスタンディングポジションの作り方から、低速でのコーナリングをメインに、大きなアドベンチャーツアラーを“余裕をもってコントロールする”ことを徹底的に学ぶ。

『ビッグアドベンチャーバイクデイ』スクールの様子

スクールを行うのはフラットなフィールドで、午前午後の2回実施。アイドリング走行の習得、加速/ブレーキング、パイロンスラロームで、大きく重いアドベンチャーツアラーならではのマシンコントロールの仕方を身につける。

オフロード初心者ファーストの『ビッグアドベンチャーバイクデイ』

『ビッグアドベンチャーバイクデイ』が行われるのは高低差のある成田モトクロスパーク

この高低差のあるダイナミックな景色を重量級のアドベンチャーツアラーで走る。もう、それだけで十分達成感がある。

 

会場となる成田モトクロスパークは、普段はモトクロッサーやエンデューロバイクが走る本格オフロードコースであるが、『ビッグアドベンチャーバイクデイ』開催日は貸切とされ、コースレイアウトもアドベンチャーツアラー向けにカスタマイズ。“初心者向けの林間コース”、“初心者から中級者向けのモトクロスコース”など、難易度でコースが分けられており、徐々にステップアップできるようになっている。

成田モトクロスパークの本コース

『ビッグアドベンチャーバイクデイ』が行われるのは高低差のあるコースで有名な成田モトクロスパーク。初見ではなんだか凄そうな場所に見えてみんな不安そう。でも走ってみれば意外とすんなり走れてしまうのだ。……雨さえ降っていなければね(笑)。

 

また今回は“『ビッグアドベンチャーバイクデイ』史上最高難易度”というふれ込みのアドベンチャーコースが新オープン。このアップダウンの多いロングコースは、1週目は運営スタッフ同伴による引率が必須で、周回の自信が付いてから単独走行するというルールになっている。

新設された難易度の高いアドベンチャーコース

新設されたアドベンチャーコースの入り口。ロングコースで、アップダウンのあるタイトターンなど、アドベンチャーツアラーにとっての難所がいくつも用意されている! 腕に覚えのあるライダーはぜひ挑戦してみてほしい。

新設された難易度の高いアドベンチャーコース

最高難易度のアドベンチャーコースを走るには、まず運営スタッフ2名がサポート同行する「コース説明ツアー」に参加する必要がある。当然、転倒のリスクも高くなるが、それだけ強い“アドベンチャーしてる感”が得られるぞ。

『ビッグアドベンチャーバイクデイ』でオフロードデビューしちゃいました!

人生初のオフロード走行がアドベンチャーツアラー!

金 希進(キム・ヒジン)さんとハーレーダビッドソンのパンアメリカ1250スペシャル。バイク歴7年にしてなんとこの日が初オフロードだとか。人生初のオフロード走行がアドベンチャーツアラーで、しかも走ったのがモトクロスコースなんて一生モノの自慢話になるに違いない!

 

今年2月にハーレーダビッドソンのパンアメリカ1250スペシャルを手に入れた金 希進さん。7年前、ハーレーダビッドソンのXL883でバイクデビューを果たしたが、昨年のブルースカイヘブンでパンアメリカ1250スペシャルに試乗したところ、アダプティブライドハイト機能のおかげで足着き性もよく、安心して乗ることができることがわかり購入を決意。

XL883にはないパンアメリカ1250スペシャルの快適性、高速安定性に満足しているが、冒険心をくすぐるアドベンチャーツアラージャンルのマシンだけにオフロードも走ってみたくなった。そんなときに友人から紹介されたのがこの『ビッグアドベンチャーバイクデイ』だったのだ。

金希進さんのハーレーダビッドソン・パンアメリカ1250スペシャル

他のアドベンチャーツアラーにはないハーレーダビッドソンのパンアメリカ1250スペシャルならではの独特なスタイリングが気に入っている。

 

「友人から“アドベンチャーツアラーでオフロードデビューしたいなら『ビッグアドベンチャーバイクデイ』のプログラムが優しくていいよ!”と勧められて参加してみたのですが、スクールの内容が本当によくてためになりました。バイクで土の上を走るのは今回が全くの初めての経験だったのですが、一気に自信がつきました。転倒もしましたけど午後からは本コース走行に挑戦できそうです」と、とっても満足そう。

実際、金さんは午後から、スタッフアテンド付きの“初心者向けの林間コース”に挑戦し、イベント終盤には“初心者から中級者向けのモトクロスコース”に挑戦し見事周回するまでの自信とテクニックを身につけていた。「今日、1日走っただけですが随分とオフロード走行への自信がつきました。ゆくゆくはパンアメリカ1250スペシャルで林道ツーリングもしてみたい……なんて思ってたんですが、自信がついたので意外と早く御荷鉾林道に挑戦できそうです!」と目を輝かせる。

アドベンチャーツアラーに乗っているけど、どうもダート走行が苦手というか二の足を踏んでて…というソコのあなた! 『ビッグアドベンチャーバイクデイ』で楽しくオフロードデビューしちゃいませんか? 

『ビッグアドベンチャーバイクデイ』でオフロードデビュー

「まだノーマルタイヤのままなんですが、次はもっとオフロード性能が高いタイヤを履いて走ってみたいですね!」と金さん。よりオフロードを楽しむために、もっとブロックが高く、より土の上で踏ん張れるタイヤが欲しくなったようだ。

B・A・D開催概要

BIG ADVENTUREBIKE DAY

新型のBMW F900GSや、R1300GSもガッツリコース走行を楽しんでいた!

 

●場所 成田モトクロスパーク(〒287ー0236 千葉県成田市津富浦1191-1)

●参加可能車両
大型二輪免許で乗れる公道走行可能のアドベンチャーバイク。450cc以下のマシン、モトクロッサーやエンデューロレーサーは参加不可。基本的にはオフロードに不慣れな方を対象とした走行会となります(スクールも基礎トレーニングとなります)。もちろん初心者にご配慮出来る方はエキスパートでもご参加可能です。女性および、オフロードビギナーに関しては、BMW G310GS、KTM250&390ADV、Vストローム250等での参加も可能。(次回の開催日程や不明点は「B・A・D事務局(BKライディングスクール)」までメールにて問い合わせのこと/bksoukoukai@aol.com

 

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