ソロ派のボクは昭和ムードの食堂が好き
こんにちは青木タカオです。桜が咲き、すっかり春めいてバイクシーズンの到来を感じておりますが、休日はなかなかなく、自分の愛車にゆっくり乗る時間はありません。
とは言うものの、仕事の合間、取材へ出かけるときなど、ひとりでバイクに乗る時間は稀にあり、そんなひとときがボクにとってはとても大切だったりします。
走っていればお腹が空き、ゴハンをいただきたくなるものですが、サービスエリアのフードコートやファミレスは家族連れやグループらで賑わい、バイクで走るときはソロが多いボクには居心地がなんだか悪く(←本当はとても良いのですが……)、高速道路ならパーキングエリアの食堂、そうでなければタクシーやトラックの運転手さんらが常連としていつも利用していそうな昭和の雰囲気が残る食事処が好きだったりします。
そんなわけで、ひとりぼっちのボクでも気軽に入れるお店をいつもここで紹介させていただいておりますが、関東地方で人気の『珍来』もまたそんなお店です。
埼玉、千葉、茨城、東京に展開する言うならば“ローカル中華チェーン”。直営店舗が4つだけあり、そのうちのひとつが『八潮ドライブイン店』(埼玉県八潮市八條)です。“ドライブイン”を名乗るのは『珍来』の中でもここだけで、昭和のムードが漂っています。
居酒屋とも違うし、カフェとも違う
1960~70年代、道の駅やコンビニなどがまだなかった頃、“ドライブイン”はトラックドライバーらが休憩する場所でした。幹線道路沿いに大きな駐車場があり、大型トラックも駐車できます。
以前、ここで紹介した『オートパーラーまんぷく』(埼玉県久喜市・2023年7月惜しまれつつ閉店)のように、自動販売機やゲーム機が置いてあったり、食堂やシャワー施設などが併設されていることも珍しくありません。
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南国ムード漂う『シーサイドドライブイン』(沖縄県国頭郡恩納村仲泊)は、ハーレー女子のゆうなちゃんと訪れました。創業1967年と歴史があり、昭和40~50年代に全国の国道沿いにあった“ドライブイン”のムードがそのまんま残っています。
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24時間営業であったり、深夜まで開いていたりし、地元の若者たちがバイクに乗って集まる場所でもありました。そこは長距離を移動するドライバーと、ローカルな人々が交錯する不思議な空間であり、鉄道ならターミナル駅のような場所なのかもしれません。
ボクは小学生の頃、用もないのに上野駅や東京駅に行くのが好きで、列車だけでなく行き先案内板を眺めているだけでワクワクしました。自分のいる場所から、ずっとずっと遠くまでこの列車が走っていくのだと想像すると、それだけでもうロマンを感じていたのです。それは今も変わりませんが、ドライブインにもそんな旅情みたいなものがある気がします。
創業昭和三年! 伝統の味がある
現在の『八潮ドライブイン店』は町中華の大型店といった感じでしょうか。かつては幹線道路だったはずの目の前の道は、外環自動車道の下を走る新たな動脈・国道298号線の脇道となり、広大だったはずの駐車場も今となってはファミレスなど郊外のロードサイド店なら当たり前のサイズです。
しかし「創業昭和三年」と誇らしげに掲げられ、最近できた店には出せない堂々たる店構えではありませんか。ボクはバイクに乗って何度も足を運んでいて、この雰囲気が好きですし、そして何をオーダーしても旨いっ!
この日はハーレーダビッドソンXR1200(2010年式)で昼過ぎに、お店がうんと空いた時間に訪問。「今月のお得なセット」として設定されていた「らーめん」&「半チャーハン」をかっ食らいます。
平日限定970円という安さ。「らーめん」は「天然醸造特性しょう油を使用しています」とメニューに記されています。コクがあるけど、あっさりとしたスープで知らぬ間に汁をすべて飲み干してしまいます。
「このボリューム、どこが半チャーハン……!?」と、独り言をつぶやきつつ、たっぷりのチャーハンをスープと一緒にいただけば、もはや至福のひととき。
製麺所を有し、麺だけもお持ち帰り用に販売。手もみでヒネリがある麺は、昭和初期から縮れて太い。手打ちならではの食感です。
夜のムードもたまらない
何度も何度もボクは行っていて、夜の雰囲気もとても好きです。
いろいろと欲張って食べたい人には、ボリュームを抑えた食べきりサイズがあって、麻婆豆腐やかた焼きそば、餃子といろいろと頼むのもオススメ。あぁ、これを書いていたらお腹がメチャクチャ空きました。
バイクに乗って、ふらっと行きたくなります。営業時間は11:00から朝の4:00までで、夜型人間のボクにはうってつけなのです。
■珍来八潮ドライブイン店
八潮市八條1512-1
定休日 なし
営業時間 11:00-4:00
地元密着型の人気店
中華屋さんといえば、とっておきのお店をもうひとつ紹介しておきましょう。葛飾柴又で創業50年以上、地元の人々に愛され続ける人気店が『中華料理旭屋』です。
カウンター席とテーブル席が6つほど、昭和の雰囲気をここもまた色濃く残しています。駐車場完備で、この日はスズキ・アドレス125で訪問。やはりひとりで行くボクは、お店が空く時間を狙って入ります。
この日は「カレーラーメン」。グリーンピースってなんだか懐かしく、これが病みつきの美味しさで、もちろんスープを飲み干すのは言うまでもありません。
モトメカニック(内外出版社)の栗田晃 副編集長とも行ったことがあり、一緒に食べた「生姜焼き定食」は感動モノでした。
■中華料理旭屋
東京都葛飾区柴又1-24-3
定休日 水曜日
営業時間 11:30-15:00、18:00-21:00
というわけで、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。ボクの行きつけのお店、また紹介いたしますね! 駐車場完備でバイクに乗っていくことができるので、ぜひグルメすぎるボクのオススメを味わってください。