ツーリングライダーの聖地、伊豆半島! 中でも伊豆市はライダーウェルカムの自治体として知られていて、その特色と言えばダート林道が多いこと。伊豆市の主な林道を連載形式で紹介する。

【掲載林道 一覧】
1. 林道 年川線(としかわせん)
2. ゴルフ場外周林道 ※名称不明
3. 林道 達磨山線 支線(だるまやません しせん)
4. 奥の院裏山林道 ※名称不明
5. 林道 土肥中央線(といちゅうおうせん)
6. 林道 上池線(かみいけせん)
7. 林道 滑沢線(なめさわせん)
8. 旧道天城越峠線

【林道走行について】林道は、その所有者の如何に関わらず、そこで生活する地域の方のための道路です。林道で飛ばしたり、林道から外れた所を走ったり、焚き火やキャンプをするなどの行為は警察に通報され罰せられることもあります。また、林道の通行止めの要因にもなり、そうしたフィールドがまたひとつ失われることになります。マナーを意識した走行と振る舞いに気を付けましょう(^_-)-☆
【通行の可否】舗装工事、災害復旧工事などにより、取材当時と道路状況が大きく変化している可能性があります。実際に行かれる際には森林事務所等への通行可否の確認をお願いします

6. 林道 上池線(かみいけせん)

【DATA】●延長距離:約6.8km ●ダート区間:約6.6km ●通過時間:30分~ ●走りやすさ:★★☆☆☆ ●絶景度:★★★★☆
【概要】林道土肥中央線(一部ダート)と林道上岩穴線(舗装)をつなぎ、上桜木山など土肥の山中を走り抜けていく完抜林道。稜線に出ることはないが、周辺の山々をトラバースするように延びており景色の良いところもある。所どころに短い舗装も敷かれているが、ほぼ全線がダート。しかも路面の質がころころと変わるため走りごたえがあって飽きない。

勾配がきついところはなくフラットな区間も多いが、深いワダチ、こぶし大の石、粘土質のぬかるみといった路面も出てくるので、ビギナーには難しいかも。伊豆市内の林道としては少しハードなレベルだ。今回紹介するルートは上池線の終点である土肥中央線との分岐点からスタートする。

スタート地点で荒れ気味の雰囲気が伝わってくる

終点は、土肥中央線を3kmほど上っていくと現れる(上写真)。この分岐点から右が林道上池線だ。この時点で標高は約430mなので、冬場は寒さに震えないように着込んでおこう。まだスタート地点だが路面はすでに荒れ気味なので、その先の雰囲気も伝わってくる。

さて、走り出してまもなく勾配がきつくなる区間があるが、その時点で路面には大きめの石ころが目立ってくる。シートに座ったままでも問題ない程度の荒れ方だが、リヤ荷重を意識して上ろう。

大まかに言えば、林道の右手が北ないし北西方向であることが多く、崖は常にすぐそばにある。意外と崖側の斜面にも緑が多いが、強風時にはその影響をもろにくらいそうなので、冬場の悪天候時は進入しない方がいいだろう(野生の勘)。
左手の法面からは細かくて先のとがった砕石がぼろぼろと落ちていて、積もっている所も目立つ(上写真)。周辺の地層は破砕帯というほどではないが、おそらく雨や強風といった天候の影響を受けているのだろう。タイヤの踏みどころが悪いとパンクや空気漏れの原因になりそうだ。
路肩にはガードレールが設置されている所もあり、かつてはそれなりに整備されていたようだが、今は交通量が少ないのか路面が荒れ気味だ。特に数十センチほどの石がごろごろとする区間や雨水が流れてえぐられている区間は慎重に通過する必要がある。

土肥市街と駿河湾の絶景でひと休み

ここまでだとツライだけの林道に聞こえてしまうが、そういうわけでもない。終点から5kmほど進んだところでは右手に絶景が広がっている。思わずバイクを停めてひと休み、そんなスポットだ。カーブの途中なのに道幅が広くなっていて、おそらくは展望所的な役割を持たせて設計されたのだろう。眼下には土肥の温泉街と駿河湾の絶景が広がっている。まさにご褒美だ。
その後は、ゆるやかに下っていくが、路面の状況はさらに悪くなる。落石だけならまだしも、所どころでぬかるみや水たまりができている。標高が下がってくると、それまでの硬質路面から黒土や赤土といった軟質路面が顔を出すようになった。中には完全に粘土質な路面もある。調子に乗って飛ばしているとスパンとコケてしまう感じだ。山が減っているタイヤやオンロード寄りのタイヤで入ってくると怖い思いをするだろう。
タイヤの空気圧も少し落としたほうがいい。自分は空気圧を落とさずに1.5kgf/cm2キログラムフォース/平方センチ)で走り抜けたが、林道を出た時に計ってみたら0.8kgf/cm2ほどしか残っていなかった。中盤までの荒れた路面で徐々に抜けていったのだろう。
残りの区間は、ぬかるみに気を付けながら杉林の中を抜けていく。坂道を下っている時にT字路に突き当たれば、そこがゴールだ。ここは上池線の起点であり、林道上岩穴線の終点でもあるようだ。T字路を左に下りていけば土肥の八木沢地区、右に下りていけば土肥温泉街となる。ガソリンが心細いなら右手に進み、国道136号で給油を。

総評としては、そこまでひどくガレている所はないが、いろいろと気が抜けない林道ということになる。林道に慣れていないなら2人以上で走ったほうがいいかもしれない。

【終点】土肥中央線の起点から6kmほど上ったところに分岐が現れる。手前の舗装路は土肥中央線、右に進むダートが上池線だ。斜面のきわに打ち込まれた標柱を読むと、起点や終点の表示はなかったが、かつて刺さっていた標柱には終点と書かれていたので、ここを終点とした。
【起点】林道上岩穴線(舗装)とのT字交差点になっている。奥に上っていくのが上池線だ。上池線を下りてきて左に曲がれば土肥の市街から少し離れた八木沢地区、右に曲がれば土肥温泉街の入口に下りられ、ガソリンスタンドも近くにある。
【ハイライト動画:約2分20秒】(2017年12月当時)

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