お待たせしました! 「那須MSLライディングカレッジ」の受講後にラップタイムを実測。カレッジ受講前と比べて、タイムは短縮できたのか? ヤラセなし、ガチの結末はいかに!?

 受講後、ついに審判の時!? 最強の助っ人も参戦

「那須MSLライディングカレッジ」(以下カレッジ)のカリキュラム終了後、いよいよテーマの一つであるタイム計測に入った。「ライテクUP講座5」で説明したとおり「カレッジを受講すると本当に速くなるのか」検証するのが趣旨だ。体が暖まっているうちに急いで計測に入った。
ちなみに、受講前のタイムは1分00秒59だ。

走行前に山本インストラクターが「力まずに走ればきっと短縮できますよ」と声をかけて下さり、大きな励みになった。

↑さて、どうなるか。緊張しながら走行開始! 11月の夕暮れ時なので、やや暗くなっている。

 

↑改めて那須MSLのコース図。左上の18Rが第1コーナー。約180mのメインストレートから最も長い約280mのバックストレートに入る。自分としてはストレートでの最高速と、最終コーナーからの立ち上がりで主にタイム短縮を狙うつもりだった。


タイム計測で心がけたのは、カレッジでの学びをなるべく再現すること。目線、下半身ホールド、操作と動作の連動、フロント荷重を活かしたコーナリング、理想的なブレーキング&クリッピングポイントなどなど。そして、フォームは学んだとおりリーンウィズとリーンインだ。自己流ハングオフと比べ、速く走れるかもと思ったからだ。

緊張はしていたけど、緊張は下半身のホールドに活かし(?)、上体の脱力をなるべく意識して走る。
苦手意識のあったバックストレート~第2コーナーのシフトダウンとブレーキングポイントをカレッジの受講中に考えていたせいか、いい感じでクリアできた。

コースインして2周目、ホームストレートでラップタイマーをチラ見したら、「59秒台」に! よかった・・・・・・(笑)。ひとまず肩の力が降り、さらにリラックスして走ることができた。

↑カレッジで習ったことを反すうしつつ走行! 受講前より余裕を持って攻められた気がする。

 

↑こちらがカレッジ受講前の自己流ハングオフ(コーナーは同じ)。写真のアングルが若干異なるものの、上の写真より荷重が縦に加わっておらず、なんだかフワフワしている印象。また、顔が進行方向を向いていない。バンク角が浅いのは腰をズラしているからとして、上の写真の方が乗れている感じがする。


結果、6周してベストタイムは58秒25。受講前に比べ、2.3秒短縮したことになる。確かにカレッジを受講すると速くなることを実証できた! またハングオフの真似ごとをするより、リーンウィズ+リーンインの方がタイムがよかったのだ。「リーンウィズの可能性」を少しは引き出せたのかもしれない。

なんと「那須のロッシ」が先導、その結果は・・・・・・

この様子を見守ってくれていたのが"那須のロッシ”こと片平亮輔インストラクター。
「まだまだいけるはず!」と言って、なんと先導を買って出てくれたのだ。

「よっしゃーベストラインを盗んでやるぜ!」と思っていた。だが、片平さんは軽く流している感じなのに、コーナーごとに距離が! 特に第2~5コーナー、ヘアピンで大きな差がつく。これらのコーナーは自分としても苦手で、速度が落ちてしまうのを感じていたが、これほど差があるとは(笑)。さすが那須MSLを知り尽くした男。異次元の走りだ。

↑先頭のCBR600RRが片平亮輔インストラクター、後ろが筆者。待って~(笑)。


結果、ベストタイムは「57秒09」。受講前から3.5秒短縮できた。やはり速い人が引っ張ってくれるとタイムが縮む。

↑受講前の1分00秒59から、ベストタイムを3.5秒短縮。リーンウィズ+リーンインでも速く走れた! ヤラセではなく、マジです。


片平さんによると「沼尾さんの1コーナーへの突っ込みがよかったから、予定よりちょっと速く走りました」とのこと。練習で感じていたけど、自分としても1コーナーは得意な気がしていた。受講前はグダグダだったので、カリキュラムでしっかり練習できたこともあり、そこでだいぶタイムを削減できたのかもしれない。もちろんフルコースを走りまくって習熟できたのもよかった。

確かにタイムは短縮できたけど、正直どうなのかな、と思っていたら、中井直道講師が「いやいや立派。1分からの3秒短縮は大きな進歩です。ロングコースならともかく、全長1.2kmの那須MSLでの3秒短縮ですから」と嬉しいお言葉が。

↑片平亮輔インストラクター(左)と筆者。お疲れのところ、本当にありがとうございました!

 

↑中井直道講師を交えてアドバイスを聞く筆者(なぜかドヤ顔?)。丸一日、本当にお世話になりました。


ともあれめでたしめでたし。最高の結末を迎えることができた。
ライディングカレッジの運営に携わった皆様、講師の方々、そして企画にご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

【まとめ】カレッジを終えて。確実にバイクとの一体感が増した

サーキット走行と縁遠かった私だが、理詰めでタイムを削っていく喜びを知った。そういう喜びがあることを頭では知っていたけど、実際にやってみると、ハマってしまいそう。ギヤの選択、ライン取りなど、まだまだ万全とは言い難く、リーンウィズ+リーンインでもまだまだタイムは短縮できそうだ。

峠道で速くなったのかはまだわからないが、余裕を持って走れるようになった実感がある。バイクとの一体感が確実に増し、フロント荷重を使ったコーナリングは間違いなく速さに貢献しているはず。もちろん安全性を損なうことなく、スムーズに走れるようになったのは大きな収穫だ。
私のように長くバイクに乗っているけど、自己流のライテクで伸び悩んでいる人は多いと思う。そんな人は、お世辞抜きで一度カレッジの門を叩いてほしい。バイクをより楽しむための扉が開くはずだ。

●ライディングカレッジ編のおさらいはコチラ

ライディングカレッジを受講すると本当に速くなる? タイム計測で実証!【ライテクUP講座5】

ヒザすりの前に「リーンウィズの可能性」を引き出せ!【ライテクUP講座6 カレッジ編】

【動画解説あり】フロント荷重でスルッと曲がれ【ライテクUP講座7 カレッジ編】

【カレッジ編最終回】スポーツ走行のキモ、ブレーキと旋回を連動すべし!【ライテクUP講座8】

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 全ての基礎、ライポジは直立→ジワジワで作れ!【ライテクUP 講座1】

大きく入って小さく回る。これぞ走りの極意!【ライテクUP講座 2】

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