バイク用のスターターバッテリーを長持ちさせるコツは定期的な保充電であり、できれば繋ぎっぱなしにしておけるメンテナンス機能付きのバッテリー充電器で常に充電レベルを満タンにしておくといい……なんて話は以前させてもらった。

さて今回紹介するのはレッドバロンのオリジナルブランド“ROM”に加わることになった『ROM-オプティメート4クアッド』。前作の『ROM-オプティメート4DUAL バージョン3』に新機能が搭載された後継機種が登場したのだ。

『ROM-オプティメート4クアッド』①本体に加え、②ワニ口クリップケーブル、バッテリーに常時接続しておく③車両側ケーブルのほか、吊り下げフックが同梱される。

①『ROM-オプティメート4クアッド』本体に加え、②ワニ口クリップケーブル、バッテリーに常時接続しておく③車両側ケーブルのほか、吊り下げフックが同梱される。

バイクのグリップなどに一時的に吊り下げておけるフックは背面の切り欠きに装着するようになっている。

バイクのグリップなどに一時的に吊り下げておけるフックは背面の切り欠きに装着するようになっている。

新型『ROM オプティメート4クアッド』はリチウムバッテリーに対応

ニューモデルである『ROM-オプティメート4クアッド』の最大の目玉は、これまで対応していなかったリチウムバッテリーの充電&メンテナンスが可能になったことだ。しかも、嬉しいことにこれまで同様一般的な鉛バッテリー(MFバッテリー/開放バッテリー)の充電も、リチウムイオンバッテリーの充電も、これ一台あれば両方対応できるようになっている。つまり、多頭飼いの中にリチウムイオンバッテリー搭載のモデルが混ざっていても、『ROM-オプティメート4クアッド』が1台あれば充電作業が完了させられるのだ。

ただ使い方に関しては、機能が増えた分1つだけ作業工程が増えた。『ROM-オプティメート4クアッド』を充電するバッテリーに繋ぐ前に、“バッテリーの種類”をボタンで選択する作業が必要がある。……なんてことを書くと“従来品に比べて使いにくくなった”なんて思われてしまうかもしれないが、決してそんなことはない。

充電器上面にあるボタンで“バッテリーの種類”を選択する。左からPb(鉛)、LEP(リン酸鉄リチウム)、CANバスで、写真のモードはCANバス通信対応のリチウムバッテリーモードということになる。

充電器上面にあるボタンで“バッテリーの種類”を選択する。インジケーターは左からPb(鉛)、LFP(リン酸鉄リチウム)、CANバスで、写真の表示が意味するところは“リチウムバッテリー用でCANバス通信モデル対応モード”ということになる。

充電モードを選択したら一度コンセントを抜く。

充電モードを選択したら一度コンセントを抜く。ちなみにバッテリーの対応容量は、Pb(鉛バッテリー)が4〜60Ahで、LFP(リン酸鉄リチウムバッテリー)が1.25〜15Ahと容量のレンジも広い。バイクだけでなく、もっと大きなバッテリーを積む車やジェットスキーなどの充電&メンテナンスも可能だ。

 

1度バッテリーの種類を設定してしまえば、再び変更するまでその設定は保存されるので、“車両につなげば勝手に充電が開始される”というこれまでのオプティメートシリーズの使い勝手の良さはしっかり継承されている。ちなみに。『ROM-オプティメート4クアッド』の充電モードは……

①Pb:鉛バッテリー(MFバッテリー/開放バッテリー)
②Pb+Can-bus:BMWのCANバスモデルの鉛バッテリー(MFバッテリー/開放バッテリー)
③LFP:リン酸鉄リチウムバッテリー
④LFP+Can-bus:BMWのCANバスモデルのリン酸鉄リチウムバッテリー

……の4つで、本体上面左側の黒いボタンでモードを切り替えるようになっている。

バッテリーに『ROM-オプティメート4クアッド』を繋いで充電開始。ワニ口クリップケーブルの場合、赤(+)、黒(−)の順に接続し、コンセントを挿す。

バッテリーに『ROM-オプティメート4クアッド』を繋いで充電開始。ワニ口クリップケーブルの場合、赤(+)、黒(−)の順に接続し、コンセントを挿す。写真のようなバッテリー単体で充電した場合、必要があればサルフェーション融解機能(パルス充電)が自動的に始まる。

『ROM-オプティメート4クアッド』は繋ぎっぱなしが便利!

これまで通り、使い方は至って簡単。充電モードを設定したら、バッテリーにワニ口クリップケーブル、もしくはバッテリーに常時接続しておく車両側ケーブルに繋ぐだけ。これだけで『ROM-オプティメート4クアッド』が充電を開始し、充電が終わった段階でバッテリーの充電状態を、“緑”、“黄”、“赤”のインジケーターで表示してくれる。外見では全くわからないバッテリーの劣化具合を可視化してくれるのでとても便利なのだ。

インジケーターの色を見ればバッテリーの状態が一目瞭然。緑なら良好、黄色→赤と状況が悪くなって、交換時期が近いことを教えてくれる。

充電後のインジケーターの色を見ればバッテリーの劣化状態が一目瞭然。緑なら良好、黄色→赤と状況が悪くなって、交換時期が近いことを教えてくれる。

 

僕の場合は、多頭飼いなので、車を含めて6台の車両を順次ローテーション充電している。バイクのカバーを外した際に別のバイクにバッテリー充電器を繋ぎ直すという感じ。また『ROM-オプティメート4クアッド』には、従来通りサルフェーションを融解してバッテリーの機能を回復させるためのパルス充電機能も搭載されている。ただパルス充電機能を使う場合には、バッテリーを車体から外し単体で充電する必要がある。

いちいちバッテリーを露出して接続するのが面倒なので、僕は車両側ケーブルを常設するか、オプションのアクセサリーソケットケーブルでプラグイン充電できるようにしている。

いちいちバッテリーを露出させてワニ口クリップで接続するのが面倒なので、僕の場合、車両側ケーブルを常設するか、オプションのアクセサリーソケットケーブルでプラグイン充電できるようにしている。

 

さて、こうなると気になるのは、リチウムバッテリーの充電機能だ。これまでリチウムバッテリー用の充電器を持っていなかったので、“バッテリーをリチウムバッテリーへ換装する”という選択肢がなかったのだが、『ROM-オプティメート4クアッド』を導入したことで、鉛バッテリーに比べると遥かに軽量で長持ちするというリチウムバッテリーの存在が気になってきた。テネレ700のバッテリーは来年で5年目だし、そろそろリチウムバッテリーに換装しちゃおうかな? ……ということで『ROM-オプティメート4クアッド』のリチウムバッテリー充電レポートはそのときにお伝えします!

 

『ROM-オプティメート4クアッド』
他のROM製品同様ネット通販や用品店での販売はいっさい行っていないので、お求めはぜひ全国300店以上のレッドバロンの店頭にて!

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