通算5回目、今年4回目となるオフロードライディングパーティー(通称:オフライパ)が、長野県の御嶽山にあるONTAKE EXPLORER PARKにて開催された。このイベントは、オフロードバイク専門誌のダートスポーツをはじめ、ライダースクラブ、BikeJINといった2輪誌がタッグを組んで2024年に立ち上げたもの。

ナンバー付きのトレールモデルはもちろん、キッズや初心者、コンペモデルオーナーまでもが楽しく走れるのがオフロードライディングパーティー。奥に見えるのは日帰り登山が可能な3000m峰・御嶽山(標高:3067m)でロケーションもバッチリ!!
オフロードライディングパーティーはこれまで、関東の「朝霧高原イーハトーブの森」、関西の「スラムパーク瀬戸」、中部の「ONTAKE EXPLORER PARK」と、2年目でありながらすでに日本各地で開催。今回は2025年8月24日に開催され、今年4回目となる“@長野県 ONTAKE EXPLORER PARK”の模様をレポート。

クシタニが25年ぶりにオフロードウエアを制作するために開設したスキーゲレンデベースのオフロードコースがONTAKE EXPLORER PARK。5月中旬から10月中旬の期間限定で一般にも開放されており、通常営業日にはナンバー付きのトレールバイクの走行も可能。ウエアやマシンのレンタルも行っている。
主催:株式会社実業之日本社 二輪事業部、株式会社造形社
協賛:ホンダモーターサイクルジャパン、HRC、ヤマハ発動機販売
協力:KUSHITANI、御嶽スキー場
出展:エトスデザイン(Tenaci-Wong JAPAN )、スズキトランスポーターワークス(STW)、モータリスト、ダートフリーク
オフロード経験がゼロでも参加できるのがオフライパ

CRF125Fレンタル車両付きの“はじめてスクール”には多くの初心者ライダーが参加。スクールの講師を担当するのは、全日本モトクロスIA1ライダーの大塚豪太選手と全日本モトクロスレディースライダーの川井麻央選手と超豪華!!
今回、筆者も初めてこのオフロードライディングパーティーに参加取材させてもらったのだが、驚いたのはその敷居の低さだ。オフロードコースの走行イベントというと、なんだか上手い人ばかりがものすごいスピードで走っているようなイメージを受けるもの。それにイベントの運営にオフロード専門誌のダートスポーツをはじめとする有名バイク専門誌が名を連ねていればなおさら。てっきりコンペティションモデルばかりが集うレベルの高いイベントかと思っていたのだが、全く逆だったのだ。

初級、中級、エンデューロとレベルに合わせたスクールを用意。写真は初級スクールでポジション作りから丁寧に説明する渡會修也氏。オフロードバイクをしっかり操るためのポジションの“意味”や“効能”がわかると格段にマシンコントロールがしやすくなる。
参加車両の多くはヤマハのセローシリーズやホンダのCRF250L/ラリーといったナンバー付きトレールモデルで、排気量の大きなアドベンチャーバイクの姿もちらほら。バイクをトランスポーターで運んで参加するライダーもいるものの、自走参加が他のオフロードイベントに比べるとかなり目立つ。

ホンダ、ファンティック(モータリスト)といった車両メーカーをはじめ、オフロード用品のダートフリークやスズキトランスポーターワークス(STW)、エトスデザイン(Tenaci-Wong JAPAN)もブース出展。

クシタニのショップはコースに常設。オフロードウエアはもちろん、オンロードウエアやグッズの販売も行っている。
また今回のONTAKE EXPLORER PARK会場ならではの特徴が、オフロードウエアのレンタルサービス。というも、このONTAKE EXPLORER PARKを運営するのは、バイク用ウエアメーカーの老舗であるクシタニ。そんなこともあってだろう、会場へはロードバイクで走ってきてオフロードウエアとレンタルバイクでスクールに参加するという人もいたりして、初心者向けのオフロードイベントとしてとても成功している印象を受ける。
この他、いくつか行われるスクールにはエンデューロやトライアルといった競技色のあるスクールもあるものの、どれも参加者のレベルに合わせて初歩的な内容からしっかりコーチングをスタート。特に初心者向けの“はじめてスクール”は、“初めてのオフロード走行を体験する”なんてライダーにはぴったり。オフロードバイクならではの乗り方を丁寧に説明したり、オフロードバイクに慣れ親しむところから始めてくれるからビギナーでも安心なのだ。

出展各社が持ち寄った試乗車も多数。やっぱりオフロードバイクは実際に土の上で走らせないとその良さがわからないよね!!

参加者はゲレンデベースのコースを走り放題。レベルに合わせて難易度の違うコースが用意されており、子どもから大人までみんなが楽しめるようになっている。

各種スクールの講師陣はモトクロスやトライアル、エンデューロといったオフロード競技で活躍するトップライダー。右から、釘村忠選手(ISDEゴールドメダリスト JECプロモーション代表)、中島漱也選手(全日本モトクロスIA2)、小川友幸選手(トライアル全日本チャンピオン)、野崎史高選手(全日本トライアルIASライダー)、渡會修也氏(ライズアンドライド店主 全日本エンデューロ選手権 IAライダー)、 大塚豪太選手 (全日本モトクロスIA1ライダー)、川井麻央選手(全日本モトクロスレディースライダー)。
午後からはみんなで近隣のダート林道へツーリング!!

併催された「CRF250L&RALLYミーティング」&「セロー40周年アニバーサリー・ミーティング」にも多くのライダーが参加。プロカメラマンによるスナップショット撮影会も行われた。
「CRF250L&RALLYミーティング」&「セロー40周年アニバーサリー・ミーティング」を併催していることもあってだろう。他のオフロードコース走行会に比べてレーサーではないナンバー付き車両の参加者が多い印象を受けるオフロードライディングパーティー。

トレールバイクに混じって国内外のアドベンチャーバイクの姿もちらほら。本格的なオフロードバイクやアドベンチャーバイク、なんならオフロードバイクを持っていなくたって楽しめるのがオフライパ!!
午後から天候悪化の予報(結局ハズレた!)もあり、スケジュールが大きく変更されたものの、“林道体験ツーリング”には20名近いライダーが参加。しかもこの“林道体験ツーリング”を引率するのは、トライアルIASライダーの野崎史高選手。同氏はダートスポーツ誌のセロー250を使ったライテク講師としても有名であり、そんなセローテクニックを間近でみようと多くのライダーが参加したというわけだ。

ナンバー付きモデルで参加すれば、サポート体制万全の“林道体験ツーリング”に参加可能。

林道ツーリングをやってみたいけど、“走る場所がわからない!”、“ソロ林道は不安!”というライダーにはオフライパの“林道体験ツーリング”がうってつけ!

テクニカルな場所はみんなで協力して乗り越えていく!! こんな難所は1人じゃ不安で走れないよね!!
走るだけじゃなく、観るのも楽しいオフライパ。昼食時間には、トライアルIASライダーの野崎史高選手と、IAS小川友幸選手アシスタントである田中裕大選手(トライアルA級)によるトライアルデモンストレーションを実施。
野崎史高選手は、電動トライアルバイクでのトライアルテクニックに加え、トレールバイクのセロー250でもウイリー走行やストッピーなどの技を披露。

トライアルIASライダーの野崎史高選手(右)、急きょデモンストレーションに参加することになったトライアルA級ライダーの田中裕大選手(左)。

競技専用のトライアルバイクより遥かに重く扱いにくいハズのセロー250で繰り出す野崎史高選手のアクションに参加者は拍手喝采!

ラストはステージイベント。トップライダーたちによるジャンケン大会は大盛り上がり!! イベントMCを務めるのは、レッドバロンのFanFanミーティングでもお馴染みバイク大好き声優“にゃんばちゃん”こと難波祐香さん。
今年最後のオフロードライディングパーティーは11月9日にスラムパーク瀬戸で開催!

前回、スラムパーク瀬戸で行われたオフロードライディングパーティーの様子。会場はダートフリークが管理する本格モトクロスコースだが、同イベントでは初心者が参加しやすい設定となる。
初心者にも優しいプログラムでオフロードバイクデビューにぴったりのオフロードライディングパーティー。次回の会場は、愛知県瀬戸市にあるスラムパーク瀬戸で、開催日は2025年11月9日。すでに参加募集も始まっているので詳しくは公式HPをチェック!!
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> ③「オフロードバイクのフロントタイヤはなぜ大きい!?」
> ④「膝のプロテクターは絶対必要!!」
> ⑤「ダート林道が見つけられない!?」
> ⑥「オフ車のハンドルはなぜ幅広なの!?」
> ⑦「オフ車のシートはなぜ高い!?」
> ⑧「オフ車のステップはなぜギザギザ!?」
> ⑨「オフ車のエアクリーナーフィルターに“湿式”が多いのはなぜ!?」
> ⑩「湿式エアクリーナーフィルターのメンテナンスはどうやるの!?」
> ⑪「オフロードではタイヤの空気圧を下げた方がいいの!?」
> ⑫「オフロード走行では何を着たらいいの!?」
> ⑬「オフロードグローブって消耗品なの!?」
> ⑭「オフロードバイクは高速道路が苦手!?」
> ⑮「ダート林道は一人で走っちゃいけないの!?」