バイクのインプレッション記事やバイク乗り同士の会話で出てくるバイク専門用語。よく使われる言葉だけど、イマイチよくわからないんだよね…。「そもそもそれって何がどう凄いの? なんでいいの?」…なんてことは今更聞けないし。そんなキーワードをわかりやすく解説していくこのコーナー。今回は、ツーリングモデルを中心に搭載される 電子制御装備『クルーズコントロール』だ。

そもそも『クルーズコントロール』とは?

クルーズコントロールで走行中

高速道路を延々走り続けるようなとき、スロットルを一定開度でキープし続けるのは意外と疲れるものだ。僕の場合、手首の関節があまり強くないらしく、手首を捻った状態を長時間キープしていると必ずといっていいほど手首が痛くなる。上の写真はクルーズコントロールで巡航走行中のゴールドウイングツアーDCT。

 

そんな長距離ツーリング時の手首の負担を減らしてくれるのが、今回紹介する『クルーズコントロール』システムだ。

Vストローム1050XTのスイッチボックス。

この速度計に矢印が付いたようなアイコンがクルーズコントロールの目印。このマーク付きのボタンがあったらそのバイクはクルーズコントロール機能付きのモデルだ。写真はスズキのVストローム1050XTのスイッチボックス。

 

車両の仕組みとしては、フューエルインジェクションであり、電子制御スロットルを搭載していることが 『クルーズコントロール』の前提となる。


電子制御スロットルがバタフライバルブをコントロールして車速をキープ。設定速度より速度が低ければ、勝手にバタフライバルブが開いてエンジンの回転数を上げ、速度をアップする。設定速度に達するとバタフライバルブの開き具合をキープして巡航速度を保つ。

スロットルバルブ

中央の金色のパーツがスロットルバルブ。設定車速をキープするためにこのスロットルバルブを自動開閉するのが『クルーズコントロール』の仕組みだ。

 

ちなみに上り坂などで、車速が落ちそうになると再びスロットルバルブを開けて車速を保持。逆に下り坂などで速度が出過ぎるとスロットルをオフにして速度が落ちるまで惰性運転する。その後、設定速度になると、再びバタフライバルブの空き具合をキープして巡航速度を保つというワケだ。

多くのモデルは『クルーズコントロール』のメインスイッチで機能をアクティブ化。巡航走行中に「SET」ボタンを押すと、そのスピードを設定速度とし『クルーズコントロール』がスタートする。写真はゴールドウイングのスイッチボックス

 

また『クルーズコントロール』での巡航走行中に、ブレーキを操作したり、スロットルを大きく戻したりすると機能を一時中断。通常運転中にスロットルを戻した時と同じようにエンジンブレーキが効き減速するようになっている。

 

『クルーズコントロール』のここがスゴイ!

①減速も増速もボタン一つ

『クルーズコントロール』搭載モデルには、大抵、増速/減速機能が付いており、スイッチボックスの「+」を押すと増速、「-」を押すと減速するようになっている。

増減速の幅は、国内モデルなら大抵1km/hごとだが、ハーレーダビッドソンなど海外モデルの中には1マイル/h(約1.6km/h)ごとのモデルもある。

写真はヤマハのXSR900のスイッチボックス

写真はヤマハのXSR900のスイッチボックスで、パドルスイッチの上が「+」で下が「-」。中央が 『クルーズコントロール』のメインスイッチになっている。

 

②レジューム機能で速度復帰

またぜひ使いこなしたいのがレジューム機能だ。料金所の手前などで『クルーズコントロール』を一時中断しても設定速度の情報は保存されている。通過後再び巡航速度に戻したいような場合には、この「RES(レジューム)」ボタンを押す。すると 『クルーズコントロール』機能が再びONになり、しかも一時中断する前の設定速度まで自動加速してくれる。

写真はゴールドウイングのスイッチボックス

操作大抵、増速の「+」ボタンと「RES(レジューム)」ボタン、減速の「-」ボタンと「SET(車速セット)」ボタンがセットになっている。写真はゴールドウイングのスイッチボックス。

 

『クルーズコントロール』搭載モデルの選び方

このように便利な『クルーズコントロール』だが、メーカーや車両によってちょっと違いがあったりするのも面白い。まず第一に“設定可能速度”。これは『クルーズコントロール』が使用できる条件といってもよく、モデルによって「ギヤが何速以上で、速度が○km/h~○km/hの時に『クルーズコントロール』機能が使えます」という項目が決まっている。

大抵、取扱説明書にその記述があるので、購入検討時にはメーカーの公式サイトにある取扱説明書を読んで確認しておくといいだろう。

ゴールドウイングツアーDCTの取扱説明書

ゴールドウイングツアーDCTモデルの場合、3~7速で30~160km/hの間で“設定可能”となっている。ただ、これはあくまで“設定可能”な条件。セット後は「+」「-」ボタンでこの条件を超えて設定速度をアップさせたり、ダウンできることが多い。

 

また『クルーズコントロール』搭載モデルの中には、ギヤチェンジ対応のものとそうでないものがある。前者は『クルーズコントロール』設定中にギヤチェンジを行っても、機能が一時中断されることはないが、非対応のモデルだと、ギヤチェンジすると『クルーズコントロール』がブレーキをかけた時と同じように一時中断されてしまう。おそらく安全思想による設定の違いだと思われるが、ユーザー側からすると前者の方が圧倒的に使い勝手がいいぞ。

 

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